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Channel: NTU Life Log | 国立台湾大学に通う日本人留学生のブログ
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大学はまじめにやるもやらないも自分次第

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こんにちは。前回のポストで台湾大学での進級(要は単位が取れるか)について書いたのですが、今回は授業への臨み方について書いていこうと思います。


前回書いたように、講義に出て、提出物を確実に提出して、テストの点数が及第点ならば、成績はともかく単位はもらえます。それに外国人学生に対しては、成績の評価が甘めにつけられてるかな…とも感じます。


今回は選択科目の「文化資產與材料分析」のクラスを受けていて、最近思ったことを書いていきます。

必修科目ではだいたいどれでも中間と期末にテストがあり、個人かグループでのプレゼンや研究レポートの提出もあります。

一方選択科目の場合、先生にもよるとは思うのですが、多くの場合テストはなく、プレゼン、レポートや課題などの提出物で成績が決まります。(少なくとも人類学系では)

なのでテストの無いクラスは、一部の学生にとっては楽をしようと思えばいくらでも楽をできます。レポートやプレゼンの時だけ頑張ればいいのですから、講義をあまりまじめに聞かなくてもなんとかなります。(逆に通識科目では提出物や出席率などは一切なしで、テストのみ、というパターンもあります)。



毎週の指定リーディングがないから楽!…と思ったら大間違い。

今学期履修している「文化資產與材料分析」のクラスは、指定の教科書はないし、先生は授業前にceibaに毎週のリーディングをアップロードしません。なので「リーディングをしなくてもいい!楽なクラスだな…」と思ったらそれが大間違いでした。

授業はパワーポイントのスライドに併せて先生が説明をするのですが、予習をしていないとほとんど理解ができません。(個人的な化学や物理の知識が足りないのが大きく関係しています。)授業はこんな感じでわかる人にしか分からない…という状況なのに、予習のリソースも与えられていないという悲惨な状況です…。


これは「文化資產與材料分析」のクラスのceibaの授業内容のページです。毎週授業後に当日の授業で使われたパワーポイントのスライドがアップされます。なので次週の予習ができません。


こちらは一年次の必須、「人類學」のceibaの授業内容のページです。先生が毎週の指定リーディングを授業前にアップしてくださいます。

1年次の必修のクラスのように先生が指定のリーディングをceibaにあげてくれるのに慣れていると、この先生は不親切だな…と責任転嫁をしたくなりますが、ここはちょっと視点を変えてみましょう。

大学は自分で考えて学ぶところ

授業の前に読んでおくべきものをあらかじめ与えられていると、自分で資料を探さなくていいので、楽といえば楽です。カリキュラムに沿って組まれた指定の資料を毎週読むことで、先生のコース設計通りの知識を効率的に得られると思います。

ですがこの「文化資產與材料分析」のクラスでは、毎週のテーマは決まっているのですが、指定の教科書はないうえ、先生は事前に何らかの資料を提供することもありません。替わりに学期の最初に配られるシラバスには、参考文献として授業内容と関係のある書籍が何冊かあげられています。

なので、自分で考えて予習をしろよ、ということになります。シラバスに挙げられている文献を図書館で探してもいいし、毎週の単元は決まっているので独自に本や論文を探してもいいんです。

逆に冒頭にも書きましたが、このクラスはテストが無く、プレゼン1回と3週間に1回提出する個人レポートと期末のグループ研究で成績がつけられるので、レポートやプレゼンの時だけなんとか形にすればパスだけはできるはずのクラスなんです。

大学ってまじめにやるもやらないも結局自分次第で、教授は学生一人一人の授業態度にまで口を出して来ませんし、台湾大学では学部生は卒業論文は必須ではなく、単位さえそろえば卒業できるので、一つ一つの授業をどう過ごして、何を得るかは本当に自分次第だと感じました。








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華語文能力測驗は年二回の定期試験以外にも実施されています

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ふと思い立って、今日は台湾の中国語試験「華語文能力測驗」を受験して来ました。

今年の定期試験は5月2日(聽讀)、3日(口寫)と11月7日(聽讀)、8日(口寫)の二回開催なのですが、本日5月31日にも正式試験が実施されていました。

華語文能力測驗は定期試験以外にもグループテストが実施されている


私が今日受験したにはグループテストと言われるタイプの試験で、受験希望者が多い場合、年二回の定期試験以外にも不定期で年に数回実施されているそうです。例えば次回直近の正式グループテストは6月13日に台南の成功大学で行われます。(5月31日現在、申し込みは既に締め切られていますが…)

華語文能力測驗
http://www.sc-top.org.tw/





テスト実施の情報は華語文能力測驗の公式サイトのトップページに掲載されるので、ちょくちょく見に行くと情報を得る事ができます。現在台湾の中国語センターに通っていれば、こういった試験の情報は学校の掲示板に貼り出されているかもしれませんね。

なので、台湾の大学へ正規留学を目指していて、この試験の成績が必要な方にとっては、年二回の試験以外にも受験の機会はありますので、是非利用しましょう。

私が今日受験したレベル


需要があるのかわかりませんがw 私が受験したのはband Cの流利精通級です。前回受験したのは2011年で、その時に流利級に合格していたのですが、新たに精通級ができたり、全体的に難度が上がっているという話を聞いていました。また、中国語センターの同級生で、大学のひとつ先輩である友人が5月2日の試験を受けていたということもあって、私も今回久しぶりに受験することにしてみました。

ちなみに流利精通級の受験者はわずか五人でしたw

結果、リスニングとリーディング共に精通級レベルの点数には届かず、流利級しかパスできませんでした。精通級は難しいんだな…(ちなみに前述の友人も数点足りなかったとか)


大学の本科に通っているとは言え、中国語の試験には試験用の対策が必要

普段大学では自分の専攻の文章を読んだり、講義を受けたりしているので、そっちに特化しつつあるのか、専攻と関係ない分野の問題が出されるとちょっと難しく感じました。また、普段中国語で講義を受けていることもあって楽観視しており、特に試験の準備もせずに臨んだので、色んな方面で失敗しました。特にリスニングの第二部分である「段落」はひとつの文が長くて聞くのに飽きて来たり、四択の選択肢のうち、どれもあてはまりそうなものばかりで、巧く正解を選ぶことができませんでした。テスト中は集中してポイントとなる部分を聞き逃さないようにしないといけません。

リーディングに関しては、同じような内容を別の言葉で言い換えているような形式の問題が多いように感じたので、文章を読んで、どういうことを言っているのかを把握しておくことが重要だと思いました。

という感じで、月並みですがやっぱり試験には試験用の対策、技術が大切だと感じました。

せっかく安くない受験料(2000台湾ドルだったかな…)を払ったのに精通級にパスできなくて残念です。実際いま中国語能力の証明なんて一切必要ないし、ブログのネタのために2000元も払えるほど生活に余裕がある訳じゃないのに、一体私は何をしていたのでしょうか…?大学卒業までに機会があれば精通級をとれればいいのですが。



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台湾大学で必修の英語のクラス「大一英文」と「進階英語」について

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ask.fmで台湾大学の英語のレベルについての質問があったので、今日はそれについて書こうと思います。

※台湾大学では「英語」のクラス以外にも、「英語で講義を行うクラス」がありますが、この記事では前者について扱います。

台湾大学で必修の英語のクラスは「大一英文(上・下)」と「進階英語(上・下)」があります。なので、卒業までにこの二つのクラスにパスする必要があります。

※台湾大学入学に必要な英語能力については学科によって違います。詳しくはこちらの記事をご覧ください。




どちらもそれぞれ学生のレベルに応じてクラス分けされるので、クラスごとの内容や、使用する教科書、レベルは様々です。一クラスの学生数は30〜40と、大人数のクラスで、教師のほかティーチングアシスタントがつく場合もあります。

「大一英文」のクラス分けは、台湾大学に入学して、最初の学期が始まるころに試験が行われます。リスニングとリーディングがあります。私は先輩の勧めで「全民英檢中高級」の問題集を購入して対策しました。

私の場合、「大一英文」は台湾現地の学生、華僑生と一緒のクラスで、週に3時間。上学期はリスニングとスピーキング中心のクラス、下学期はリーディング中心で、雑誌の記事や小説を読むクラスでした。台湾大学の学生といえど、英語のレベルはさまざまなようで、レベルによってクラス分けされていることもあり、特別難しいというわけではないと思います。(といっても当時Cをとりましたけどね…笑 パスできたのでいいんです笑)

なので、「大一英文」については、授業に出席して、毎週の課題を提出して、テストにパスすればいいだけなので、特に問題はないと思います。


次に問題になってくるのは同じく必修の「進階英語(上・下)」ですが、これを履修するためには台湾の英検「全民英檢中高級」を先に受けておく必要があります。

なぜかというと「進階英語」「全民英檢中高級」の点数をもとにクラス分けを行うためです。

「全民英檢」の受験方法も前回の記事で紹介しているので、そちらをご覧ください。


「大一英文」「進階英語」は必修ではありますが、条件を満たせば「免修」することができます。

(画像は台湾大学の進階英語のサイトより引用)

条件は以下の通りで、これらの試験で基準の点数を満たせば、「大一英文」「進階英語」を履修しなくても良いということになります。


1)通過全民英語能力分級檢定中高級初試。
(2)托福550分(含)以上。
(3)電腦托福213分(含)以上或網路化托福(TOEFL-iBT)79分(含)以上。
(4)國際英語測試(IELTS)6級(含)以上。
(5)外語能力測驗(FLPT)之英語測驗筆試各分項成績七十分(含)以上。
(6)英國劍橋大學中等英文認證(FCE)B級(含)以上。
(7)獲得列入教育部參考名冊之英語系國家大學(含)以上之學位。
(8)其他經由進階英語課程規劃小組認可,並經共同教育中心核備之英語能力測驗。


私も5/23に大学が主催する「全民英檢中高級」に参加してきました。試験はリスニングとリーディングがあり、各120点満点です。それぞれの点数が72点以上で、合計が160点以上が合格です。

そんな試験でしたが、私はなんとギリギリの160点で合格しました 笑 (しかも両方80点というきれいな?点数でした)


点数はギリギリでしたが、ひとまずこれで進階英語」免修の条件をクリアしたので、これで学科の単位がそろえば卒業ができるということになりました。正直英語が一番の心配点だったので、本当に一安心です。

もし英語が苦手で、試験に合格できなくても、必修の「進階英語」を履修すればいいので、そのクラス分けのための「全民英檢」の申し込みをすることだけ注意しておいてください。

「進階英語」は夏休みの前期と後期両方、もしくは学期の上学期と下学期の両方を履修しないといけないので、結構期間が長くて面倒くさそうです、できれば試験に合格して、「進階英語」は免修できたらいいですね。


まとめ:
1. 台湾大学の英語は、学生のレベルによって、色々なレベルのクラスが開講している
2. 条件を満たせば、必修の「大一英文」と「進階英語」は免修できる
3. 「進階英語」は履修の前に「全民英檢中高級」を受験しないといけない
4. 「全民英檢中高級」は年に数回しか実施されないので、申し込み期間に注意

ちなみに、「全民英檢中高級」は、年2回の定期試験以外にも、大学が開催するグループテストがあります(私が参加したのがこれ)。噂によると、定期試験の方が難易度は低いそうです。(同じテストなのに、大学を通して申し込む試験の方が難しいらしい…)

今回の記事に関連するリンク:
台灣大學進階英語
進階英語免修
全民英檢


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実力の無い人間が台湾大学に入学するととても苦労する

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103年度後期の18週の授業が六月末に終了し、残っていた期末レポート四つをなんとか提出し終え、晴れて学部三年生が終了しました。

今回の期末レポートは、たまたま全てグループで行うものだったので、優秀な同級生にとてもお世話になり、特に優秀な学生の仕事を身近に見ることができ、とても勉強になりました。それと同時に優秀な同級生にかこまれて、自分の頭脳の弱さを痛感しています。

台湾大学は言わずと知れた、台湾トップの大学です。現地の学生はここへ入学するために長い間勉強して来たエリートばかりです。

(台湾大学の国際的なランキングは数あれど、大学総合のランキングでは全世界で100位以内、アジア内では20位前後といったところ。ちなみに学部別のランキングでは、台湾大学の電機系や歷史系が上位にランクインしています)

2015年QS排名 臺大電子、電機排名第15名 17個領域名列全球前50

台湾大学はこういった国際的なランキングをあげるために、学内の国際化を進めるという名目で、外国人学生に門戸を開いているので、入学するだけなら、それほど難しくはありません。

しかしですね…いくら外国人学生の入学は容易とはいえそこは台湾トップ大学。周りは優秀(な学生が多い)です。そこへ実力のない私のような人間が入ってしまうと、自分の頭の悪さをいやでも思い知ります。どうしても優秀な同級生たちと自分を比べてしまって、自己嫌悪に陥ります。


大学では中国語が「読めて、書ける」だけではどうにもならない


学部三年ともなると、レポートを書くときにぶつかるのが中国語の壁だけでないことをひしひしと感じます。一年の頃はただ中国語でなんとか文章を仕上げることだけに精一杯で、内容のことにまで頭がまわっていませんでした。まあそれは今も大して進歩していないかもですが…。さすがに三年生にもなって「自分は外国人だから」、「中国語は母語じゃないから」なんて言い訳しているのはさすがにダサいという現実…。

さて、今学期は「文化資產與材料分析」のクラスで、台湾人の過去に学科で成績優秀賞(書卷獎)を獲った同級生を含むグループでレポートを書くことになり、優秀な学生の仕事っぷりを間近で見る機会があり、とても勉強になりました。と同時に「いい成績をとるより、現地の学生に認めてもらう方がハードルが高い」と、個人的に感じています。

台湾の大学に通う外国人学生のぶつかる壁、というような研究論文を読んだことがあるのですが(下にリンクを貼っておきます。機会があればこの論文についてブログ記事を書こうかな…)、そこで挙げられている問題は主に「言語の壁」だったのですが、個人的にはそれだけじゃないと思います。

ちなみにその論文がこちら

  1. 外籍學生在台灣的大學適應議題之研究:以中興大學之泰國學生為例
  2. 越南籍學生在台灣的大學適應議題之研究:以中興大學為例


特に文学部でいうと、研究レポートを書く際に必要なのはロジックを組み立てる能力、つまり自分なりの考えを提示するために、それを裏付ける資料をさがす能力、資料を読み解く能力、資料を読む際に、その論理の弱い部分をみつけるクリティカルシンキングの能力、その他広範囲な時代や思想などの背景の知識など、必要な能力は多岐にわたります。これはただ「中国語が読めて、書ける」だけではどうにもならないことです。

私は文学院の学生なので理系学部のことはわかりませんが、聞いた感じでは微積分や化学などのテストはよりシビアに点数を付けられるので、学力がより物を言う世界だと思います。文学院のテストの多くは論述式のテストなので、○と×だけで点数が決まるわけではない分少し楽かもしれません。


母語でできないことは、当然外国語でもできない

ところで上記の能力があるかどうか、というのは「同じことを母語でできるか?」というのを基準にすると分かりやすいかもしれません。

今回優秀な同級生と3人グループで研究レポートを書くにあたり、彼女の細部に至るまで丁寧な仕事ぶりを身近で見ることができました。グループワークなので、各自資料探し、二週間に1回程度の討論、作業の分担などの仕事を、彼女がリーダーシップをとって円滑にグループを運営してくれました。研究レポートの書き方は「自分たちがこのレポートで解明したい”問題”はなにか」、「過去の学説はどんなものがあるか」、「それに対する自分たちの見解」、「それに反対する学説の弱点を指摘する」、「自分たちの見解を強化するためのデータを提示」、「結論」という手順に則ったものでした。出来上がったレポートは17ページに及ぶ大作だったのですが、頭脳が残念な私は同じことを日本語でやれといわれてもできませんね…。

中国語のライティングに関しては…



とはいえ最終的には学術的な論文を書くための中国語能力は必須です。今回とくにありがたかったのが、最後に私が書いたサマリーの中国語を同級生がきれいになおしてくれたこと。タイトなスケジュールの中でここまで丁寧に仕上げるとは、優秀な学生は本当に細部まで手を抜かないんだと思いました。このサマリーですが、右側が私が書いた物で、左側が直してもらった文章です。これで自分の中国語ライティングの改善方法がわかるのですごく嬉しかったです。

話は逸れますが、台湾大学には外国人向けの中国語強化クラスや必修の國文がありますが、どちらも生活に必要な基本的な中国語と、中国語の詩や小説を読むクラスなので、外国人向けのアカデミックライティングを学ぶためのクラスはありません。調べてみたら「外籍生學術中文寫作」というクラスを見つけたのですが、残念ながらここ数年は開講実績がありません。なので自分の学術的な中国語というのは基本的に普段読む文献を参考にしていくしかありません。

外籍生學術中文寫作
http://www.awec.ntu.edu.tw/course_inter_chinesewriting.html

卒業までに得られたのが「中国語だけ」では悲しい

大学で学ぶということは、自分で模索しながら知識や考え方を身につけていくことだと思います。今それを中国語でやっているんですが、卒業したときに得られたのが「中国語だけ」では悲しいことだと思います。私はここで人類学を専攻していて、特に考古学と博物館学を学んでいます。この分野を学ぶのに中国語はツールのひとつであり、他にも日本語や英語の資料もなんでも使います。

タイトルの「実力の無い人間が台湾大学に入学するととても苦労する」ですが、特に「台湾が好きだから」、「中国語が好きだから」という理由だけで台湾大学に入学してしまうと、四年間学問に対するモチベーションを保つのが大変かもしれません。大学は勉強するところですし、もともと専攻に対する好奇心が無いと、学部の後半からキツくなってくると思います。私自身、高校では勉強に興味がなかった優秀ではないタイプの人間ですが、学部で三年間を過ごしてみて、最近は「学術方面の成長」を意識するようになりました。

過去記事:
台湾の大学に通う留学生にとって進級は難しいのか?

過去記事:
外国人学生の成績評価をめぐる一つの葛藤

過去記事:
大学はまじめにやるもやらないも自分次第




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統計資料から台湾大学の日本人学生数の推移を見る-本科学部生編(2012-2014年)

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夏休みに入って時間もできたので、今日は「台湾大学に通う日本人学生の人数」についてまとめます。

台湾大学を始め、台湾の国立・私立大学では外国人枠を設けており、毎年外国人学生の受け入れを行っているのですが、実際各大学にはどのくらい外国人学生が在籍しているのでしょうか?またその人数は年々増えているのか?減っているのか?ということを、本日は台湾の統計局の資料をもとにまとめていきたいと思います。




こういった情報は台湾の統計局が毎年いろんな統計を公開しており、その中に「大專校院正式修讀學位之外國學生人數- 按校別、國別、性別與等級別分」つまり「大学・大学院に於ける正規学位課程に通う外国人学生の人数--学校別、国別、性別区分(という感じの)」項目があり、ネット上から閲覧可能です。

資料は1998年度くらいからあるのですが、それだとさすがに多すぎるので、私が入学した2012年度(民國101年度)から最新の2014年度のものとし、國立台灣大學の本科に在籍する学生に焦点をしぼってまとめます。他の大学の資料や交換留学生などについては各自統計局の資料を参考にしてください…。


元となる資料はこちらのリンクから参照いただけます。




さっそく台湾大学に通う外国人学生の人数を見ていきましょう。

表の上、「全体」は台湾大学に在籍している外国人学生全体の人数、下はそのうちの日本人学生の人数を表します。「總計」はそれぞれの合計(男女別人数)、その後「博士班」「碩士班」「學士班」と続きます(男女別人数)。

2014-2015年度國立台灣大學

總計
博士班
碩士班
學士班

全体
686
405
281
144
104
40
264
168
96
278
133
145
日本
94
52
42
11
8
3
32
18
14
51
26
25



2013-2014年度 國立台灣大學
總計
博士班
碩士班
學士班

全体
630
379
251
148
102
46
247
161
86
235
116
119
日本
75
43
32
13
9
4
29
16
13
33
18
15




2012-2013年度 國立台灣大學
總計
博士班
碩士班
學士班

全体
656
404
252
134
98
36
288
194
94
234
112
122
日本
66
36
30
11
8
3
29
15
14
26
13
13

※表は台湾統計局の資料をもとにamikawaが作成したものです。

自分が在籍している「學士班」の人数の推移をグラフにした物がこちらです。















私が入学した当時、台湾大学の大学部には26名の日本人学生が在籍していたようです。次の年はあまり変化がありませんが、2014年度には外国人学生自体の人数も増加し、日本人学生も51名になったようです。

台湾大学は、台湾の大学の中でも英語の教科書を使うことが多く、中国語だけでは授業についていくことができないタフな環境から、日本人留学生は台湾大学を敬遠するかと思っていたのですが、意外にも台湾大学に通う日本人学生は増加しているようですね。ただこの統計は卒業した人数などがでておらず、単純に在籍している人数のみのカウントだと思うので、全員が卒業できているとは限らないんですがね…。

2014年度の統計を見る限りでは學士班では、台湾の国立・私立大学で一番多くの日本人学生が在籍しているのが國立台灣師範大學の56名のようです。統計によると私立大学で日本人が多いのが淡江大學の24名、銘傳大學の20名です。
大專校院正式修讀學位之外國學生人數- 按校別、國別、性別與等級別分


次回は台湾の大学付属の語学センターに通う外国人学生の統計をまとめたいと思います。

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人類学系のクラスばかり履修していた三年後期の振り返り

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遅くなりましたが、三年後期の振り返りです。成績が8月某日にようやく出揃いました。

台湾大学の学部生生活も残すところあと1年かと思うと、

「イヤだ…!台湾大学というステータスを失いたくない…!」

「この肩書きがなかったら私はただの職歴無しニート!!」

という負の感情しかでてきません。


卒業怖い…!



さて、この学期は三年前期と同様22単位分のクラスを履修していました。時間割はこんな感じでした。


月曜: なし

火曜: ヨガ
             オランダ語二・下
             考古學史

水曜: 考古田野實習・下
             考古學的詮釋與展示設計
             オランダ語二・下

木曜: 語言學
             オランダ語二・下
             文化資產與材料分析

金曜: 文物測繪





これで22単位なのですが、月曜は完全オフにしていたので辛さは少し軽減されています。

関連:二年後期を終えて、振り返り


(オランダ語のプレゼンのテーマが「オランダの歴史」だったので資料を探している図)

オランダ語二・下は履修した学生が6人だけで、授業時間はもともと木曜夜の4時間だったのですが、一気に4時間はキツイ…ということで、協議の結果3回に分けて行うことに。語学の学習なので、個人的には週3回のこの形式には満足でした。宿題は毎日はありませんでしたが、いままでの学期と同じように、中間・期末テストにディスカッション、プレゼン2回がありました。火曜と木曜は一般的には昼休みの時間なのですが、ここに授業をいれると、木曜は昼休憩の時間がなく、9:10から16:20までぶっ通し&総合キャンパスから人類学系の水源キャンパスまでの移動キツイ&毎週同じパンを食べてた…という学期でした。この学期でオランダ語一・上から使用していた「TOTAAL」という教科書全20課を学び終えました。

考古學史はその名の通り考古学という学問の歴史を学ぶクラスでした。人類学系の必修です。教科書は先生が毎週プリントしたものを配布(英語)していたのですが、クラスメイトが率先して中国語訳版をコピー屋で印刷していました。教科書まる一冊をコピー・製本したものでNT400ほどでした。授業の内容は歷史文化取向、傳播論、過程學派、後過程學派の代表的な学者の主張を学んで、各学派の比較などをしました。考古学の基本は類推、というところから民族誌の応用など、考古学に興味があるので、面白い授業でした。台湾の考古学研究の始まりは日本統治時代に遡るのですが、現在の台湾大学の人類学系で考古学を専門にしていらっしゃる教授はほとんどアメリカで学位を取っている方ばかりです。このクラスの担当教授もアメリカで学位取得組なので、日本の考古学(歴史学の一部としてとらえる)と比べると、やはりアメリカ寄り(人類学の一部ととらえる)のように感じました。


(冬休みに発掘した土器のかけら)

水曜の考古田野實習・下は前回と冬休みの発掘実習の続きでした。前半は台湾東部の花蓮のある遺跡で発掘してきた土器や石器などを洗浄する作業でした。私たちのグループは特に発掘した遺物が多かったので、授業以外の時間に、週9時間ほど作業していました。グループ5人のうち2人がほぼフリーライダーだったため、心が少々ささくれだちました(笑) まあ個人的にはひとりで黙々と遺物を洗ったり、分類するのは楽しかったし、標本室にはよく大学院生の先輩が来るので、いろんな話を聞けたという収穫もありました。学期の終わりには今回の発掘を正式な発掘の論文にまとめました。金曜日に履修していた、遺物の実測図を描くスキルがここで役に立ちました。割れた土器の修復も機会があればしたかったのですが、私たちの発掘したのものはほとんどが既にバラバラに割れて埋まっていたものだったので、大して修復できるものがなかったのが残念です…。


関連:考古学の発掘実習で花蓮に来ています。


(週9時間の遺物洗い)

水曜の午後の考古學的詮釋與展示設計は、考古学史と同じ教授が開講するクラスでした。人類学系には総合キャンパスに独自の博物館があり、常設展以外に毎年特別展を開いています。特別展のテーマは民族学と考古学を1年ごとに行い、今年は考古学の年でした。教授は博物館学の専門家ではないので、展示設計をしている専門家や、博物館学の学位を取得した先輩(現在台湾大学人類学博物館勤務)を招いて、毎週討論や発表を行いました。基本的には大学院生の先輩を中心に話が進んでいった感じです。私が貢献したことといえば、展示用の動物の歯の模型を作ったくらい…
(おかげで成績が悲惨だったので、履修したことを若干後悔)


(特別展のポスター)



(私が展示で唯一貢献した模型)

語言學は二年の必修なので、後輩に混ざって履修。前半は国際的な音声符号IPAの原則や、中国語のピンイン(外国人にとっては楽勝)などを学んだり、台湾の原住民族たちの言語、オーストロネシア語族の拡散を言語学的に研究する方法などの講演を聞いたり、それぞれの言語についてのグループ発表をしたりしました。私は香港・マカオ・マレーシア華僑の子達のグループに入れてもらったので、広東語について発表しました。学期の最後には好きなテーマについての発表があり、香港の國語教育(普通語教育)について発表しました。読書レポートの提出もあり、指定の「別睡!這裡有蛇」を読みました。これはアマゾンに住む民族の言語を研究する宣教師の話なのですが、面白かったので、言語学に興味があれば是非読んでいただきたい一冊です。言語以前に私たちの頭の中で起こっている「世界の認識方法」についていろいろ考えさせられます。


(「別睡!這裡有蛇」は今学期読んだ本の中でも特に印象に残っている

文化資產與材料分析は文化遺産に使われている各素材、ガラスや玉、木材、紙、布、染料・顔料などについて学ぶことから始まり、それらを化学的に分析する方法について学びました。化学の知識が必要な部分が多く、難しかったのですが、とても興味深いクラスでした。中間レポートのために何度も故宮博物院へ足を運び、展示物をずっと眺めていました。文化遺産って、知識がない人が見たらただ「すごいなぁ…」としか感想を持ちようがないことがわかりました(笑)物事を面白がるには教養が必要だと改めて感じたのも今学期の収穫です。前回の記事でも書きましたが、教授は事前に資料を配布したりしないので、授業への取り組みかたについても学んだクラスでした。優秀なクラスメイトとの研究レポートも本当に勉強になり、次の学期は自力でクオリティの高いレポートを書けるよう頑張っていきたいと思っています。

文物測繪は石器や土器などの遺物の実測図を描くクラスでした。教授が日本人だということもあり、日本の考古学界、台湾の考古学界についてなどの面白い話を聞けたり、私の進学(大学院へ
行くかは未定ですが、一応興味のある学部があり)について助言をいただいたりとお世話になりました。授業は道具を揃えることから始まり、まずは拓本をとったり、簡単な現代のお椀の実測図を描くところから始まりました。後半は実際に台湾の遺跡から出土した石器の実測図を描きました。日本の考古学界では今でも非常に実測図を描くことを重視しており、物をよく観察することの重要性を教授は何度も説いていました。ちょうど木曜の文化資產與材料分析のクラスも「物を観察する」という点で共通しており、同じ学期にこれらのクラスを履修できてよかったです。


(発掘した石器の実測図を描いてる)

関連:母語で教育を受けられるなら、今こんなに苦労してない

今学期もほぼ人類学系のクラスを取っていたので、それぞれのクラスが根底の部分で繋がっている感じがあり、その点ではそれぞれのクラスを履修していてもお互いに共通する部分もありました。それに今回履修したのはオランダ語とヨガ、言語学を除くと、すべて考古学関連といってもいい感じです。なので授業ごとにいろんなテーマの文献を読まなければいけない、ということがない分楽だったと言えるかもしれません。言語学も考古学とは直接の関係はなさそうに見えますが、実は「文化」や「認識」を考えるにあたっては完全に無関係ではないな、という感じ。成績はGPAだけで見ると0.03下がってしまったのですが、(完全に展示設計が足を引っ張った)それ以外に収穫の多い学期でした。三年は前期後期ともに人類学系のクラスばかりで重かったけど楽しかったです。

四年時なのですが、残りの単位は通識や、本来なら1年次の必修の「9科目10単位」という他の学科の必修(政治学、経済学、法学、哲学、地質学、生物学、世界史、社会学、心理学)をまだ終えてないので(社会学と心理学を履修済み)それをあと4単位分履修しないといけなかったりするので、人類学系のクラスは少なめになりそうです。



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【新入生向け】共同必修『國文』と『大一英文』のクラス分けと選課について

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ask.fmで今年の9月から台湾大学の新入生になる方よりご質問いただきました。最初は誰でも不安になる履修登録のシステムについてと、共同必修の國文と大一英文のクラス分けについてこちらの記事で回答します。


私は9月から台湾大学の入学するのですが、もうすぐで選課が始まります。 amikawaさんは大学一年生の時、国語と英語は外国人用のクラスをとったと書いてありましたが、それは共同必修なのでしょうか? 入学すぐに中国語と英語のテストがあります。それでクラス分けをするようなのですがその後に国語と英語のクラスを決めるのですか?教えてください。結構複雑で困っていますT T
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私なんて最初は全くこの選課システムについてわかっていなかったので、特に自分では何の操作もせず成り行き任せでした。そもそも学期が始まってしばらくするまでceibaの存在すら知りませんでしたからね〜…

質問の結論から言いますと、『國文』と『大一英文』は選課システムからは直接登録ができないので、ひとまずはなにもしなくて大丈夫です。クラス分けのテスト受験後に割り振られます。



共同必修の『國文』と『大一英文』の選択方法

下の画像は後輩が送ってくださった2015年版の参考資料です。(新入生なら同じ物を見ているはず…)

これによると、


大一英文』は上の画像に挙げられている英語のテストで基準を満たせば、この『大一英文』自体が免除になります。しかし以前よりも条件が厳しくなっています。

國文』については外国人には専用クラスがあります。また、事前に華語文能力測驗の進階級(リスニング、リーディング試験と筆記試験のすべて)に合格している場合は2015年9月11日のクラス分けテストは免除となり、そのまま外国人専用の『國文』クラスに割り振られます。(授業時間は土曜日一択)

この2015年9月11日の中国語のクラス分けテストスコア次第で選べる『國文』のクラスが異なるようです。なのでもし土曜日の外国人学生専用クラスが嫌な場合は、テストで上記の基準点をとることが求められます。

また2015年9月11日の中国語のクラス分けテストで60点以下だった場合は、一年次には國文は履修できず、その準備として『中国語強化クラス』を受講しないといけません。そのクラス分けとして、2015年9月13日に改めて筆記とスピーキングのテストを受ける必要があるみたいです。これの結果次第で『中国語強化クラス』(必修の國文ではない)のクラスが決まるようですね。

こうやってみると、確かに複雑だなぁ…という感じですが、私が一年の時も他の外国人学生から『中国語強化クラス』や『國文』についてはいろいろと不満が出ていたので、大学側もなんとか対策をしようとした結果なのかもしれません。

2015年度からこのような変更があったようで、私の入学時と異なります。もしかしたら直接OIAに問い合わせた方が安全かもしれません…。


このクラス分けテストの結果次第でどの『國文』と『大一英文』クラスに振り分けられるかが決まるので、通常の選課システムで自分で好きな時間帯のクラスを選ぶことはできません。システムが自動的に割り振るのですが、授業の時間は学科の必修とはかぶらないようになっていると思います。(私のときは大一英文は火曜の午前、二年次に履修した國文は土曜日の午前でした。)

それでも一応『課程網』には外国人と華僑学生向けと明記されている國文クラスの情報も出ているので、きっとこれらのうちのどれかになるのだと思います。







『必帶』ってなに?『必修』や『選修』とは違うの?


ちなみに、もし選課システムの操作方法がわからなくても最初の学期はなんとかなるようになっていました。上ですこし述べたように、台湾大学のクラスには『必帶』という項目があります。要は必修科目なのですが、学生が自ら履修登録の操作をしなくても、システムが勝手に時間割に組み込んでくるクラスのことです。

課程網のこの列に注目してください。



ここに『必帶』『必修』『選修』と表記されています。『必帶』はその学年の学生は問答無用でこのクラスを時間割に組み込まれます。(後に『退選』という操作も可能ですが、一年の前期では事情がない限りしないほうがいいと思います)

特に一年の一学期はこの『必帶』が多いので、自分で履修したいクラスを選ぶまでもなく、だいたいの時間割が自動的に決まってしまいます。もし『必帶』以外にも履修したいクラスがある場合は、もちろん時間割に加えることができます。

課程網で開講予定表が発表されてから、『初選第一階段』(履修登録の第一段階)まで通常2週間ほどあるので、余裕のあるうちにどんなクラスが開講されるか見ておくといいでしょう。ちなみに(下の画像参照)右端の『加入』をクリックすると、『初選第一階段』に際にそのデータが自動的に移行されますので、手続きがスムーズです。




履修したいクラスをこのように『加入』していくと、このような仮の時間割を見ることができます。




選択する単位数について

一年一学期の選課については歴史学系の先輩がブログでこんなアドバイスをおっしゃっています。

この選課のシステムですが、一番迷ったりよく解らないのは、1年生の1学期だと思います。自分は事前に説明を受けて居なくて、なにをどうすればいいのか判らなかったのですが、以前のblogの記事にも書いた様に、必修科目だけで16単位あったので、それで済ませてしまったのです。私自身、1年の1学期は、必修科目だけで15単位以上あるのであれば、それ以上科目は選択せずに、それで選課を済ませた方がいいと思っています。理由としては、母語が中国語でない場合、台湾大学の必修科目は比較的内容が重い事に付け加えて、講義によっては英語の教科書や資料を使用する為に、最初の1学期は凡人にとっては試練とも、苦行とも言える感じになるからです。
(引用元:雑記帳 台湾大学の科目選択方法について

私も同様で、一年の一学期は、システムが勝手に登録してくる『必帶』のクラスしか履修していませんでした。私は中国語の試験にパスできず、一年間外国人学生向けの中国語強化クラス(単位なし/必修)に参加することになり、大学一年次には國文は履修しませんでしたが、学科の『必帶』だけで16単位ありました。先輩もおっしゃっているように、最初の学期は単位数をよくばらず、最低履修単位の15単位あればそれでOKとした方がいいと思います。

選課については先輩のブログや、このブログでも過去に取り上げていますので、よかったら参考にしてください。




過去の記事:


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私が台湾大学を選んだ理由。三年を過ごして感じた台湾本科留学のこと

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今回もask.fmでいただいた質問の回答です。

amikawaさんが台湾を選んだ理由ってなんですか?? 今わたしはまあまあ有名な大学の付属高校に通っていて、内部推薦を蹴って台湾の大学にアプライすることを考えてるんですが、台湾の大学に行く目的がまだ自分のなかで明確じゃないです。 大学に通っている人がどんな理由でその大学に通うことに決めたのかというのを聞きたいということと、台湾でしか学べないことなどを知りたいです!でも中国語を学ぶのだったら日本でもできるし、なんで台湾に行くのかということをずっと自分自身に問いてます。でも今の時点では学びたいこととかが決まらなくて、本当に内部進学をしないのかを迷ってます! 質問がグダグダですみません、、。


ご質問をくださった方、どうもありがとうございます。私とは置かれている環境が大きく異なるので、どうかこのブログの意見は数ある考え方のひとつとして捉え、是非ご自身の高校から付属の大学へ進学された先輩方の意見なども参考にして、じっくり考えてください。

目次
  • 私が台湾大学に入学した経緯

  • 台湾大学で学ぶということ

  • 専攻の学科でどんなことを学べるのか

  • 台湾大学を卒業したら。就職活動について

  • 日本の大学に進学して、台湾の大学に交換留学


私が台湾大学に入学した経緯

私がそもそも台湾で暮らし始めたのは2010年の8月にワーキングホリデーとして渡台したのが始まりでした。以前から旅行で台湾へ通っていたのと、趣味で学んでいた中国語をもっと伸ばしたい、単純に海外で暮らす経験をしてみたかったというのが主な理由です。

また、私は日本での高校生時代は絵に描いたような劣等生で、卒業のための出席日数すら危うく、当時は大学へ進学することなど一切頭になかったし、現状をどう考えても日本の大学へ進学できるようなチャンスはなかったと言っても過言ではありません。この時点ですでに日本の典型的な社会のレールからは外れてしまっているので、日本での就職なども経験していない落ちこぼれです。そんな中、台湾でのワーホリ中に通っていた台湾大学の中国語センターで出会った同級生たちとの交流を通して、「台湾大学へ外国人学生として正規留学する」という選択があることを知ります。

なので私は始めから台湾大学への進学を目指していたのではなく、言うなれば、「大学進学のチャンスが、たまたま台湾にあることを知った」という感じです。この点は本当に台湾のこの環境に感謝しています。現地の学生は大変な思いをして入学する台湾の最高学府に、外国人としてなら意外と簡単に入学できます。

(入学してからの苦労→実力のない人間が台湾大学に入学するととても苦労する

人類学というこの専攻を選んだのは、以前からバックパック旅行で東南アジアや中国などを旅していた影響です。入学前は中国の少数民族やチベットの文化などに興味があり、文化を学ぶ人類学に惹かれてこの学科を選びました。最初の動機はこんな感じだったのですが、二年次の必修で受講した「史前史」のクラスがとても面白く、教授の教え方も本当に好きで、さらには同じく必修の「文化人類學」のリーディングの難解さに心が折れた(笑)こともきっかけで、そこから同じ人類学の一派である考古学方面への興味が育ち始めて今に至ります。

台湾大学で学ぶということ

質問者さまがおっしゃる通り、中国語を学ぶだけなら日本でもできるというのはその通りです。ただ、台湾の大学で中国語で専攻を学ぶというのは、ただ中国語を学ぶよりも密度の高い経験ではあると考えています。こちらではリーディングや討論、研究発表、レポートなどを全て中国語で行っているので、まじめに勉学に励んでいれば学術レベルの中国語が身に付きます。

また、こちらに長く滞在していると知り合いを通じて日本語と中国語の翻訳などのアルバイトの話もくるようになりました。それ以外にも普通の飲食店などのアルバイトなどを通して、接客の場面での中国語を身につけることができます。飲食店などでのアルバイトはワーホリでもできることですし、学期中はできれば飲食店のような長い時間を拘束されるアルバイトは個人的にはおすすめではないのですが、中国語を使ったアルバイトやインターンの機会があるというのも、台湾の大学を選ぶことで得られる付加価値的なものかもしれません。

これ以外に、台湾大学を選んでよかったと感じるのは、施設・設備・資料の豊富さです。特によく通っている総合図書館には日本語の書籍も豊富なのと、世界の学術ジャーナルが紙のものもオンライン上のものも大変豊富で、それが無料で利用できるので、本当に学びたい人にとってはいくらでも使えるリソースがそろっていて魅力的です。まだ利用したことはないのですが、英語などの外国語をオンライン上で自習できるシステムなどもあるようです。とにかく学習に関して、使えるリソースはとても豊富です。本当に勉強がしたい人にとって、台湾大学はとても理想的な環境です。

ただ、台湾大学で歴史学を学ばれた先輩にもアドバイスを求めたのですが、本当に勉強をしたいのでなければ、台湾大学という環境は簡単なところではなく、安易に人に勧めることはできないとのことでした。台湾大学に通う現地の学生は皆優秀な方ばかりで、周りがそんな環境であるのは良いこともあるのですが、現地の学生の留学生を見る目は厳しいものがあるようです。そんな同級生たちに認めてもらえるかは実力次第だと言うことです。


それから、台湾大学でクラスメイトと上手くやって行くには、それなりに友人を作ろうとするなら、やはり勉強しないと、有る程度の成績を取らないと、難しいかも知れません(これは、私がそんな風に感じているだけです)。私自身、成績に関しては、あまり気にしないでやってきましたし、学校の成績が全てではないと思ってもいますが、それでも台湾大学は成績を過度に気にする学生は多いですし、そして有る意味に於いては、実力が影響する雰囲気があります。


私自身は、出来るのであれば、海外留学は一つの良い経験だと感じています。ですが、あまり安易な気持ちでするのだけは、避けた方がいいとも感じています。何と言っても、母語で勉強する事ほど楽な事はありません。ですが、日本を外側から見るいい機会でもありますし、色々な価値観や考え方の違いに触れる、いいチャンスの一つである事は、間違いないと感じています。



専攻の学科でどんなことを学べるのか

考古学を学ぶんだったら、日本の方が充実している…というのは過去のブログ記事でも言及した通りで(過去記事:母語で教育を受けられるなら、今こんなに苦労してない)、日本の大学、つまり学術的な累積、学術的な研究の厚みは相当充実していると思います。(ただ私は日本の大学に通った経験がないので比較はできません。あくまでも書籍の豊富さ、学者の数などを見ての想像です…)。

台湾の場合、人口がそもそも日本より少ないので、中国語に翻訳された書籍の数には限りがあり、教科書などは英語のものを使うパターンが多いです。なので、中国語を学ぶつもりで台湾大学へ入学すると、予想以上の英語書籍の多さに苦労するかもしれません。ポジティブに考えると、中国語だけでなく、英語のスキルも上げることができます。

まずは台湾大学の興味のある学科で、どんなクラスが開講されているかを検索してみて、自分が本当にこれを学びたいかを考えてみるといいかもしれません。

台大課程網
https://nol.ntu.edu.tw/nol/guest/index.php

学術的な充実度は学科によるかもしれないのですが、考古学に関してなら日本の大学の方が学術的に充実していると思います。なのでこの点は学科によっては台湾の大学を選ぶ際にはデメリットとなるかもしれません。ぜひ、自身の興味のある学科の開講クラスや、どんな研究をしている教授が在籍しているかなどを調べてみてください。

また、台湾大学の場合は総合大学であることもあり、自分の専攻以外にも他の学科のクラスや、様々な一般教養のクラスを受講することができます。私の学科の場合、選択科目で卒業までに41単位が必要なのですが、人類学系が開講の選択クラス26単位+他の学科の選択科目から15単位履修することになっています。ただ学科によって卒業に必要な単位が異なるので、他の学科の選択科目を履修しても、卒業の単位に換算されないこともあるので注意が必要です。

卒業に必要な単位の規定は、こちらを参考にしてください。

各系所必修科目及應修學分資料查詢
http://140.112.161.31/NTUVoxCourse/index.php


台湾大学を卒業したら。就職活動について

これについてはまだ未経験なので、何とも言うことができません。台湾大学には日本人学生の会があり、その会では交流会などの他に、日本の企業の方を招いた就職に関する説明会も開催されていたようなのですが、自身がこの会には参加しておらず、実情にも詳しくないので何とも言えません…。そもそも既に日本の社会のレールから外れている人間なので、日本での就職のことはわかりません…。

台湾では大学在学中に就職先を探し始めるのではなく、卒業後に就職活動を始められる学生が多いと聞きますので、この点は日本とは異なるようです。大学在学中はあくまでも学業に専念できるようになっています。(夏休みなどにボランティアやインターンをする学生はたくさんいます)私は今月から学部の四年になるので、これからの一年は大学院に進学を目指すか、就職先を探すかを考えることになると思います。

近年台湾の法律が変更され、台湾の大学(学部)を卒業した外国人学生は、職歴を問わず台湾での就業がしやすくなっています。なので、卒業後は台湾での就職も視野に入れることができます。

台湾での就職に関してですが、台湾大学の歴史学系を卒業され、大学院にも通っていらした先輩が台湾で就職されることになったので、今後こちらのブログを参考にしていただくと、台湾での就職に関しての情報が得られると思います。

雑記帳
http://iso64.exblog.jp/


日本の大学に進学して、台湾の大学に交換留学する

あと、もう一点。質問者さまの通われている高校から内部進学する先の大学と、姉妹校提携を結んでいる台湾の大学はありませんか?もし台湾で中国語を勉強したい、台湾の大学で現地の学生と一緒に授業を受けてみたい、という目的であれば、交換留学で台湾へ来るというのも手段かもしれません。交換留学で台湾大学へくるのなら、外国人学生向けの中国語クラスの他、学科のクラスも受講することができます。あくまでも選択肢のひとつですが、こういう方法もあると思います。



思いつく限りはこんな感じです。少しでもこの回答が参考になったら幸いです。繰り返しますが、どうぞ内部進学された先輩方の意見もよく吟味して、じっくり考えてくださいね。

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台湾に正規留学中の外国人・華僑学生のアルバイト可能時間が20時間に変更されました

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民國104年(西暦2015年)6月17日より、台湾の大学に通う外国人学生・華僑学生のアルバイト可能時間が一週間に16時間→20時間に変更されました。

夏休み・冬休みの労働可能時間は以前より上限はなく、今回の変更でも同様です。


有關外國留學生、僑生及華裔學生(下稱僑外生)每周工作時間修正為20小時
一、依據總統104年6月17日華總一義字第10400070741號令辦理
二、就業服務法部分條文業奉總統104年6月17日華總一義字第10400070741號令修正公布施行,
其中修正第50條規定,僑外生除寒暑假外,每星期最長工作時數由原16小時修正為20小時。






台湾でのアルバイトについては過去のこちらの記事で紹介しています。
一年間以上大学の本科に在籍/大学付属の中国語センターに在籍している外国人は工作許可證を申請すると、合法的に台湾でのアルバイトが可能になります。


今回の改訂により、一週間の労働時間を増やすことができるようになりました。ただ、大学の授業のためのリーディングをする、レポートを書く、テスト前に準備をする…など、外国人が台湾大学で学ぶ際には現地の学生より多くの時間を勉強の為に割かなければなりません。

もし20時間目一杯アルバイトを入れるとすると、例えば土曜日に8時間、平日に4時間労働を三日という時間をアルバイトに割くことになり、学業に与える影響はとても大きなものになります。もちろんアルバイトの種類によって、特定のスキルを身につけたりできるなどの付加価値がある/ティーチング・アシスタントの仕事などの場合は歓迎すべきですが、個人的な経験からして、拘束時間が長く、テスト期間も休みを取りづらいような飲食店のアルバイトはあまりおすすめできません。

在学中にアルバイトをしようと考えている方は、よく考えて時間数を調整したほうがいいと思います。



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Ceibaの活用:毎週の指定閱讀、復習、レポートの提出の方法

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ask.fmで台湾大学のceibaの使い方について聞かれたので解説します。

以前も簡単な紹介はしているので、今回は宿題の提出と、毎週の指定閱讀などについてです。


ceibaへのアクセスはMy NTUから。画像右上の黄緑色のアイコンです。
その後、今学期自分が履修しているクラスの一覧が出て来ます。教授によってはceibaのページを開設しない方もいます。


毎週のリーディングについて

ページの左側がメニューになっています。「課程內容」をクリックすると毎週のリーディングなどを見ることができます。

教授によって様々ですが、授業の週の前にその週の講義までに読んでおかなければならないリーディングをアップしていたり、毎週の講義のあとパワーポイントのスライドをここにアップしたりしてくれます。なので講義のあとチェックして、復習する場合もceibaへアクセスしてみましょう。

もし指定の教科書がある場合、リーディングの範囲はシラバスに明記してあると思います。もしくはこの週はchapter1などの指定があるかと思います。



今学期私が履修している「東南亞考古學」の場合、指定の教科書はなく、毎週のリーディングがここにアップされるか、シラバスに記載されている学術論文を自分でダウンロードして読むようになっています。

シラバスは授業の最初の週に紙のものが配られるか、ceibaの「課程資訊」から見ることができます。




宿題の提出について

レポートの提出方法は、講義の際に教授から指定があると思います。ここではceibaで提出と指定された場合の操作について解説します。

左のメニューに「作業區」のコーナーがあります。




このメニューをクリックすると、その時点で出されている宿題一覧を見ることができます。

ここの「名稱」(表の一番右の欄)をクリックすると、その宿題の詳細ページに移動します。表には提出期限、遲交が可能か…なども記載されています。




宿題の詳細ページです。この宿題には説明が書かれていませんので、講義中に教授が話した内容を覚えていないとアウトなのですがw、基本的にはそのレポートのテーマなどはここで詳しく説明されているはずですので安心してください。

表の内容を解説していきます。



名稱:そのレポートの名前。期末報告、讀書心得など

作業內容:レポートの内容について。何について書くか、字数の制限など


相關檔案:もし指定のものを読んで心得を書くものであれば、ここにそのファイルがあるはずです。(心得とは読書感想文のようなもので、自分の思ったことを書きます)

相關網址:レポートに関するオンライン上の資料や、映像などがあれば、ここに載っているはずです。

成員:そのレポートが個人の宿題か、グループワークか。グループワークであれば、代表者がファイルをアップすればOKです。グループ内で、誰がアップロードするか決めておきましょう。

繳交方法:たとえceibaに宿題提出のコーナーがあっても、教授によっては紙で提出と指定される場合もあります。線上繳交(オンライン)か、紙本繳交(印刷したものを提出)か、注意しましょう。

成績比重:その宿題が成績に占める割合

繳交期限:提出期限

逾期繳交:期限を過ぎたあとの提出が可能かどうか

繳交日期:自分が実際に提出(アップロード)した時刻

已上傳檔案:アップロードしたファイルを確認できます。文字化けしていないかチェックしましょう。もし文字化けしてしまったら、ファイルをPDF形式にするといいかも。

檔案上傳:ここからファイルをアップロードします。ファイルを選択して、「確定並送出」をクリックします



レポートに関して、資料の探し方について以前記事を書いているので良かったら参考にしてください。

過去記事:図書館を利用しての文献探し







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一年の前期、初めての講義のパニックを振り返ってみる

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Twitterで今年から台湾の大学に入学した人たちをフォローしているのですが、最近彼らが初めての講義に出たあと感想をつぶやいているのを見て、

「あぁ、自分も一年のころは本当に何も分からず苦労したなぁ…」

なんてことを思い出しています。

私は2012年(民國101)に台湾大学へ入学しました。その最初の学期の月曜の午前、初めての講義は「普通心理學」でした。



9:10スタートの講義だったので、当日は早めに家を出て、あらかじめ調べておいた教室へ向かいました。講義が始まるまで時間があったにも関わらず、席がほとんど埋まっていたように記憶しています。

このクラスは人類学系の必修でもあるのですが、通識(一般教養)も兼ねており、かなりの人数が履修することになっていました。講義が始まる時間が過ぎても、教室に入ってくる学生があとを断たず、席のない学生は通路や黒板の横に座っているような状態でした。もうその時点で「なんだこれ?これが大学…?(戦慄)」状態でした。

講義の第一週目は基本的に、講義の説明、成績の評価方法などの説明だけで終わります。ひとまずこのような情報を聞き取るだけの中国語力はあったので安心しました。

ただ、教授の説明が終わったあと、教室内の学生たちが一気に列を作り出して、私はそれが何なのか分からず、自分も並ばなきゃ行けないのかも分からず動揺しました。今となってはそれがオンラインでの履修選択に漏れた学生の「加簽」の列だと分かるのですが、当時は履修のシステムもよくわかっていなかったので、本当に意味不明で若干のパニックでしたw


この学期に履修していたのは「普通心理學」「考古學概論」「大一英文」「社會學」「人類學導論」「服務學習一」の16単位でした。これは全部「必帶」で、システムが自動的に組み込んでくれたので、自分では選課システムを操作する必要がありませんでした。おそらく一年の前期はどの学科も「必帶」になっているクラスばかりだと思うので、選課システムの操作が分からなくても、ちゃんと履修登録ができるようになっているはずです。



第二週から本格的に講義が始まります。特に私を困惑させたのは前述の「普通心理學」でしょう。教授の中国語に独特のアクセントがあるのを始め、スライドに書かれているのは英語、教授が話すのは中国語という点には多いに苦しめられました。

当然ノートを取ることはできず、ただスライドに移っている字をいくつか書き写すくらいでした。自分が心理学についてなんの知識もなかったことも、教授の話す内容を理解するのには障害となりました。毎週の講義の範囲は決まっているので、事前に教科書を読もうとするのですが、やはり一年の頃は講義の前に全て読み終えることは難しく、途中まで教科書を読んだだけの状態で講義に臨んでいました。まぁ、事前にリーディングを全部読めるかというと、四年の今でも難しいのですがw 

ちゃんとノートがとれるようになったのは、歴史学系の先輩(先輩のブログ参照:残り半年に際して)と同じく、私も三年の頃からでしょうか。”ノートを取る”というのは、教授の板書を写すことではなく、”教授の話した重要なポイント+自分の疑問点をノートに書く”と、自分は考えています。これができるようになったのは本当に最近のことです。やっぱり教授の話を聞きながら、同時にノートを取るのは難しいです。さらにスライドが英語の場合、”見る”、”聞く”、”書く”を同時に完璧にこなすことは相当な経験が必要だと思います。もちろん予習しておくことで、どのくらい講義についていけるかが大きく変わって来ます。

今となっては一年のこの学期をどうやって乗り越えたのか記憶が定かではないのですが、教授の温情のおかげか単位を落とさなかったため、今こうしてなんとか今年で卒業できそうなだけの単位を取得してこれました…。

本当にこの学期のレポートやテストに自分が何を書いていたのか思い出せません。多分脳が記憶から抹殺しているのでしょう…。何はともあれひとつひとつ課題をこなしてきたから、今ではこの頃よりましなレポートが書けるようになりましたし、講義を聞きながらノートも少しずつとれるようになりました。口頭発表も場数を踏んだ分、少しはましなレベルになっていると思います。(これは今でも苦手ですし、発表の前はいつも逃げ出したくなりますがw いつも土壇場で停課にならないかな…って考えてますw)

中国語が母語ではない留学生が台湾大学で学ぶにあたり、誰でも最初はいろんな壁にぶつかると思います。苦労する点も学科や個々人によって異なるはずですが、まじめにやっていれば、少しずつレベルアップできるんだと思います。私はよく「今の状態で一年生からやり直したい…」と思っていますw まぁそんなことはできないので、今やるべきことをしっかりこなしていくことが大切なんだと思っています。


これから台湾大学へ入学を目指している方は、一度台湾大学の開放式課程を視聴することをおすすめします。色んな講義がオンラインで視聴できるので、どんな風に講義が行われているかの参考になります。




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卒業団体写真撮影と近況

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久しぶりの更新です。四年になったら少しは暇になるかと思っていたのですが、忙しさに特に変化はありません…。現在は四年の前期の9週目で、中間テスト週間です。私は中間テストがある科目が通識の哲學概論の一教科だけで、月曜日に終わったところです。

最近のビッグイベントといえば、先週の土曜日に学科全員での卒業写真の撮影がありました。中国語では「畢業團拍」と言われており、學士服を着て、台湾大学のシンボルである総合図書館の前で団体写真を撮影しました。



まだ卒業が確定していない前期に卒業写真を撮影するという台湾大学の不思議な習慣です。(他の大学も多分同じ時期に卒業写真を撮影してるっぽいです)台湾の大学制度では、卒業は6月に後期の期末テストが終わって、成績が出そろってから正式に卒業が確定するのですが、卒業式自体も後期の期末テスト前に行うという不思議な習慣があります。ですがこれから進学する人たちは申請書類などの準備に忙しくなるので、早めに撮影しておくに越したことはないようにも思えます。

團拍ですが、当日は30度を超える晴天で、初めて着る學士服にテンションが上がりながらの撮影でした。とりあえず一緒に写真を撮れる同級生がいて良かった…ここまでぼっちだったらさすがに泣けます…w 優しいクラスメイトに恵まれて感謝の気持ちしかありません。撮影当日は自分のカメラではもっぱら動画ばかり撮っていたので、あまり写真がないのが残念ですw 卒業式の時には写真も動画もたくさん撮ろうと思います。

卒業の懸念材料だった英語の検定にもパスできましたし、このまま順調にいけばちゃんと次の学期で卒業できそうです。今後について進学か就職か考えて、授業とそちらの準備を同時進行させないといけないので、これからはちょっと忙しくなるかもしれません。

久しぶりの更新なので、最近のことを紹介します。

今学期は久しぶりに他の学科の開講するクラスを受けています。

三年次には年間ずっと学科内のクラスばかり履修していたので、久しぶりに他の学科の勉強をしています。人類学系の、特に考古学関連の教科書や論文を読むのにはだいぶ慣れてきたのですが、いまは哲学と世界史の教科書を読むのに苦労しています。特に世界史の教科書は事実を羅列しているだけであんまり興味をそそられません…。(教科書を譲ってくださった先輩に申し訳ないのですが…)討論クラスのリーディングはまあまあ面白いですが、量が多いので大変です。そして歴史学系の一年生は恐ろしいほど頭がよく見えますw

トルコ語のクラスを履修しています。

卒業に必要な一般選修の単位はオランダ語を四学期間履修していたので単位は足りているのですが、大学以外でこんなマイナーな言語を学べる機会はそうそうないだろうと思ったので選択。授業の進度は早くないのですが、トルコ語のボキャブラリーは今まで習ったどの言語とも似ていないので苦労しています。文法は日本語と似ていると言われているのですが…。確かに語順は同じようなのですが、動詞の変化や否定形の作り方などのルールは日本語とは異なるので、トルコ語を学ぶのに母語が日本語だから有利、ということはなさそうに感じます。オランダ語のクラスもそうだったのですが、言語のクラスは言語以外にも現地の文化などを学ぶ側面もあるので個人的にはけっこう楽しんでいます。


SEOやSNSマーケティング関連の本を読んでいます

学科とは関係ないのですが、個人的に興味があって、図書館で本を借りてきて読んでいます。ただ、進歩の早いこの分野では五年前に出版された本がどこまで有用なのかわかりませんが…。せっかく図書館には豊富なリソースがあるので、在学中は興味のあるものに積極的に手を出していきたいと思っています。恥ずかしながら、こういうのを専門で学んでいるのが「圖書咨詢學系」だと言うことを最近知りましたw 図書館学だけではなかったんですね…。英語の学科名「Information Science」というのを知っていれば、もっと早く気づいていたのでしょうが…。次の学期に面白そうなクラスが開講されそうだったら、傍聴してみるのも面白いかも、と考えています。

…、と最近はこんな感じの日々を過ごしています。中間テストが終わったら、次は期末の研究レポートに取りかからないといけない時期です。特に世界史の研究レポートのテーマをどうするか全く検討がつかないので若干絶望に打ち拉がれています…w


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台湾の大学に通う本科留学生に絶対に言ってはいけないひとこと

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このブログにたどり着いた人はきっと、少なからず「台湾の大学に本科留学する」ということに興味を抱いていると思うんですが、一般的にはほとんど台湾の大学に留学する日本人学生の生態なんて知られていないわけで、経験者や、今まさに正規留学中のみなさんにおかれましては、それはもう色々と憶測でものを言われてきたと思います。

今日は台湾の大学に通って四年目を迎える私が、これまでに言われてきたことを紹介します。思いつきで書いているので、とりあえず思いついたものだけ挙げていきます。同じ境遇の人が「あるある」って思ってくれたら幸い、台湾大学本科留学になんのイメージもわかない人の想像の手助けにもなれば幸いです。


中国語を勉強されてるんですか?

これ、「台湾の大学=中国語を勉強している」という罪のない誤解。中国語学科に通う人ももちろんいますが、私は人類学系ですし、歴史学、地質学、土木、会計学、ファイナンスなど他の学科の人もいますよ… !


学生さんは時間があるからいいよね

これは結構よく言われる上にイラっとするやつですね。社会人もお仕事大変でしょうけど、海外の大学に通う留学生は講義の前の予習とか、課題とか現地の学生以上に時間もかかるし、みんな暇ではないのです…。


入学簡単なんでしょう?

台湾大学への外国人学生の入学は書類審査と面接なので、日本で大学に入るための受験勉強はしなくても入学できますが…。入学できるのと卒業できるのはイコールではないのです。でも入学方法について普通の日本人は知らないと思うので、これはほとんど言われないか。

英語ができれば、中国語はできなくてもいいんでしょう?

台湾大学の英語で開講されているクラスの一覧を見ると、とてもそうではないことがわかります。特に私の所属する人類学系は英語/中国語の文献どちらも使います。講義はほとんど中国語、課題ももちろん中国語という環境です。理系学部は英語の比率が高いんでしょうかね?

今学期開講している『英語授課課程(英語で講義が行われるクラス)』は全学部で計700項目あるようなのですが、このページを見る限りラテン語、古代ギリシャ語や英語などの外文系の課程、医学系の家課程、法律系の選択科目…、あとは交換留学生がよく履修している台湾を紹介する通識課程などなどがありました。

https://nol2.aca.ntu.edu.tw/nol/coursesearch/search_for_13_eng.php?current_sem=104-1&dptname=0&coursename=&teachername=&alltime=yes&allproced=yes&Submit=%ACd%B8%DF

これだけあっても、入学から卒業まで全ての単位を英語だけで取得するのは無理なんじゃないかな…。

あと、学部生は全体の必修で「國文」という中国語の必修科目があり、これを履修するためにはまず一定の中国語力がないといけないので、台湾大学を卒業するには中国語力は必須です。知り合いのホンジュラス人のクラスメイトがなかなかこの國文を履修するための中国語試験にパスできなくて苦労しているようでした。


暇な時いつも何されてるんですか?

「勉強しています」としか…。(あっ、Twitterしてるか…)


番外編

「大学で考古学を学んでいます」と言ったときの初対面の日本人の反応

恐竜が好きなんですか?

考古学あるあるですw 恐竜は古生物学の範囲で、考古学は人間が対象です!

こんな感じで色々挙げてみましたが、一番多い反応は、

「あっ…すごいですね…」


という一言です。

多分イメージがわかなすぎて、反応のしようがないのが台湾の大学本科留学なのではないでしょうか…。もしくは私のコミュ力が低すぎてそこから会話を膨らませられないという悲しいあれですね。

ちなみに個人的には「学生さんは時間があるからいいよね」は、大学の本科に通う学生に一番言ってはいけない一言だと思ってますw 言われた方は軽く三年以上は覚えてますからね…????

他の皆さんはどうでしょうか?色々意見を聞いてみたいです。


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【台湾大学入学】希望学科を決める際に各学科の必修科目を調べる方法

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今年も11月ごろから翌年2016年の9月入学向けの入学要項が公開されていました。

入学申請の手順については、直接大学の外国人学生向けページをご覧ください。このブログでも過去の記事で紹介しているので、そちらも参照いただけると幸いです。(ただ去年と異なる部分もあると思いますので、申請を考えている方は必ずご自身で大学のサイトに沿って準備をしてください)

今回の記事では、実際に入学する学科を決める際にチェックしておきたい情報を紹介したいと思います。

入学してから学科の内容と自分の学びたいことのギャップが大きいと苦労すると思いますので、申請の前に希望先の学科についてよく調べておくことが重要です。

そこで今回の記事では、学科の必修科目・選択科目にはどのようなものがあるかを調べる方法を紹介します。希望する学科を決める際の参考にしてください。


各学科の卒業必要単位数の調べ方


このページで調べられること

  • 各学科の必修科目
  • 卒業に必要な単位数
  • 転学科したい場合のルール など
例:人類学系の場合、卒業までにどれだけの単位が必要か(民國104入学の場合)






まずは最初のページで入学年度と学科を選択します。


(出典:各系所必修科目及應修學分資料查詢のページ)

すると選択した学科の卒業必要単位数が表示されます。画像は民國104年入学の人類学系の場合です。一年次〜四年次まで、履修可能な単位の上限と下限や、内訳が分かります。

共同必修:國文、英文、體育、服務學習という全校生徒の必修科目
系訂必修:学科の必修科目
通識:一般教養
選修:学科の選択科目と一般選修(他の学科の選択科目を履修する)

これらの必要単位数は、共同必修を除き学科により異なります。(通識もほとんどの学科は18単位)また、その下の合計の欄も注意が必要です。例えば人類学系の場合はこの内訳で128単位取得で学位取得(卒業)可能となりますが、学科によっては133単位以上で学位取得のところもあります。

また台湾大学の場合、学部生の場合は卒業論文は必須ではなく書きたい学生だけが書きます。書かない場合は単位数がこの条件に符号すれば卒業可能です。

このページの下にさらに詳しいルールが書いてあります。

一、共同必修科目 12 學分(含國文 6、外(英)文 6 等領域科目及進階英語一、二各0學分)。
二、本系自訂必修科目 57 學分,選修科目計 41 學分。
(選修科目中26學分限選本系課程,且修讀本系為雙主修之學生亦同)
入學本校學士班資格相當於國內高級中學學校二年級之國外或香港、澳門同級同類學校畢業生,應各學系畢業學分數外加修 12 學分。
三、體育課程為「健康體適能」1 學分與「專項運動學群」3 學分,必修共計 4 學分。體育學分不計入畢業應修總學分數內。
服務學習一、二、三必修,0 學分。
四、畢業時學生應修最低學分總數=共同必修學分+通識學分+系訂必修學分+選修學分。
五、(1)外文領域不限定修習英文
(2)全年課程僅修半年及格者,計入畢業學分
(3)超修之通識課程 (A1~A8領域,無*者),計入選修學分
(4)超修之外(英)文領域課程學分,計入選修學分
(5)修習本系所開通識課程 (A1~A8領域,無*者),不計入選修學分
(6)本系學生修讀他系之雙主修必修科目及指定選修學分,計入選修學分
(7)修習「新生專題」及「新生講座」課程,皆計入選修學分
(8)經認可為通識課程之專業課程 (A1*~A8*領域,有*者),如與學生畢業時就讀學系之必修課程相同,或為學生畢業時就讀學系所開授之課程者,不得採計為通識學分,惟得採計為必(選)修學分
六、其他:
    
修習本系所開通識課程,不計入選修學分。但若特定課程經本系課程委員會同意,則可計入選修學分。
(出典:http://140.112.161.31/NTUVoxCourse/index.php/uquery/tc?QPYEAR=104&DPRNDPT=1050+) 

必要な必修科目・選択科目の単位数は学科により異なります。必修科目の多い学科や、選択科目の多い学科など様々です。通識(一般教養)に関しては、ありがたいことに外国人学生はどのジャンルのクラスを履修してもOKで、単位数が足りていれば大丈夫です。現地の学生は通識は自分の学科とは関係ない分野のものを含めて、指定されたジャンルのクラスを履修しないといけないので大変だそうです。



各学科の必修科目の調べ方


同ページ右上に黒地の選択欄があります。



(出典:http://140.112.161.31/NTUVoxCourse/index.php/uquery/tc?QPYEAR=104&DPRNDPT=1050+) 
拡大するとこんな感じです。これの右から二番目の「系訂必修科目」が必修科目の一覧になります。
查詢說明選擇系所年度應修學分數系訂必修科目科目群組表
 「系訂必修科目」をクリックすると、まずは一年次の必修科目の一覧が表示されます。右上のタブで学年を選択することができます。(画像は人類学系三年次のもの)


(出典:http://140.112.161.31/NTUVoxCourse/index.php/uquery/cou?DPRNDPT=1050%20&QPYEAR=104
必修科目はその名の通り、卒業するために必ず履修し、パスしないといけないクラスです。例えば私の場合、数学系の科目は苦手なので、微積分や統計学のある学科は最初から選択から除外されていました。そもそも私は最初から興味のあることが決まっていて、人類学系以外は考えていなかったんですが…。

また、必修でもいくつかある選択肢の中から一クラスないし二クラス履修、というタイプの必修もあります。人類学系では各地域の民族誌や、中国考古学・台湾考古学のどちらか、また三年次の必修のフィールドワークは文化人類学にするか、考古学の発掘実習にするかなどの選択があります。


(出典:http://140.112.161.31/NTUVoxCourse/index.php/uquery/grp?DPRNDPT=1050%20&QPYEAR=104
これらは「科目群組表」の項目から調べることができます。


選択科目の調べ方


必修科目を調べられたところで、次は選択科目の調べ方に移ります。

選択科目を調べる方法は二通りあります。一つ目はMyNTU内にある「台大課程網」という、学生が履修選択(選課)の時に使うページです。もう一つの調べ方は「台大課程地圖」というページです。こちらは主にその学科で過去に開講されたことのあるクラスのシラバスを見ることができます。シラバスでは毎週の進度や、参考図書などが記載されています。どちらも同じように調べることができるので、お好みに応じて使ってみてください。

ただ選択科目については、毎学期開講されるクラスが異なるので、ここで調べられるものは参考程度と考えておいてください。











(出典:http://coursemap.aca.ntu.edu.tw/course_map_all/class.php?code=1050

以上で台湾大学各学科の必要単位数、必修科目、選択科目について調べられるかと思います。入学してからも転学科は不可能ではありませんが、できれば最初から自分に合った学科へ入学するのがいいと思います。この記事が将来台湾大学へ入学を考えているみなさんのお役に立てば幸いです。


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今回紹介したページのリンク


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【四年の前期の振り返り】台湾人の同級生、日本語が上手すぎてネイティブの出る幕なし

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毎回のことながら、期末テスト終了(1月18日)=冬休み突入、とはなりませんでした。今学期も最後まで東南アジア考古学の期末レポートと1月24まで格闘し、遲交(締め切りに間に合わなくて遅れて提出)になりつつ何とか提出。本日全ての成績が出そろい、GPAは歴代三番目に悪いという現実に打ち拉がれています。なにはともあれ冬休みなので、ブログをいじったり、好きな本を読んだり、猫と半日戯れたりするのが可能になりました。

今学期履修していたのは


  • 哲學概論(通識/必修)
  • 琉球考古學(選修)
  • 土耳其文一・上(一般選修)
  • 世界史一(必修)
  • 東南亞考古與歷史(通識)
  • 東南亞考古學(選修)


この5クラスで、17単位でした。



哲學概論

このクラスは哲学の入門で、一応一般教養のクラスなのですが、我が人類学系の必修科目の単位に当てることもできました。講義の際の教授の話は面白かったのですが、テストもレポートも振るわず。カントの言っていることが理解できなかったです。まあ単位が来たので良しとします。

琉球考古學

人類学系の選択科目です。教授が日本の大学で学位を取っており、専門が台湾の考古学なので、琉球と台湾の比較がテストのお題でした。講義は10名の学生と日本語の文献を中国語訳しながら進めるのですが、みんなの日本語能力が高すぎて、むしろネイティブの自分が一番出来が悪かったような気もします。

日本語だから文献を読むのは楽だろうと思っていたのですが、それを中国語訳しようと思うと、日本語の文章特有の主語の省略や、やたら接続詞で文を続けて何が重要なのか分からなかったりと、「あれ、これ中国語の文献の方がわかりやすいのでは…?」という疑問もでてきました。あと、日本語なのに、読んでいても分かったつもりになっているだけで、実は自分は日本語の読解能力が非常に乏しいのではという点も明らかに…。

それなのに台湾人の同級生はこんな文であっても巧く中訳していたのですばらしかったです。私もまだまだ修行が足りないですね…。一応プレゼンの準備や漢字の読み方などのアドバイスを買って出て、普段お世話になっている分の恩返しをしたつもりですが…。

それにしても、日本語ネイティブであるというアドバンテージを持ってしても、やはり元の頭ので出来の差が現れちゃったクラスでした…。

あと、普段この大学で読んでいる考古学関連の論文と、日本の考古学研究の違いも感じました。琉球考古学の過去の文献はまず土器の分類ありきですし、前の学期に履修した日本人の教授が開講している実測図の制作時にも感じたように、日本の考古学はとにかく遺物の形式を見る目を養い、分類し、編年を作成する…という感じでしょうか。それでも台湾と比べると日本の考古学研究は非常に発達していて、GISを使った空間利用の把握や、遺物の修復・保存などの分野も進んでいるなぁ、と思います。そもそも台湾における考古学の始まりも日本の学者によるものですし。とりあえず考古学の理論や実戦を学ぶなら、日本の方が充実していると思います。台湾大学の考古学の教授陣はほぼアメリカで学位を取っている方々なので、教育方針はアメリカ寄りだと思います。アメリカの分類ですと、考古学は人類学の一派であり、日本では歴史学の一派とする考えからして異なります。

色々思うところのあった琉球考古学ですが、教授が優しいのでなかなかいい成績をもらえました。次の学期は同じ教授の開講する台湾考古学を履修する予定です。

土耳其文一・上

土耳其文とはトルコ語のことです。「一・上」は入門の前期なので、初歩の初歩です。卒業とは関係のない単位なのですが、トルコが好きなのと、イスラム文化を理解したいが為に履修。正直先生は言語を教える専門の先生ではないので、語学センターのような楽しい言語クラスとは異なる感じでした(笑)。履修している学生も30人くらいいました。

授業は先生が文法の説明をして、単元ごとの小テストをして、学期の最後にちょっとしたスピーキングというか会話のテストがありました。言語の教え方という点では、今まで履修していたオランダ語の先生の方が上手でした。とはいうものの、言語の習得は先生の善し悪しよりも、個人の日々の積み重ねが大事だと思うので、こんな風に文句を言っても始まらないですね。次の学期も継続する予定なので、時間を見つけて復習しないといけません。


世界史一

これも人類学系の必修科目の一つで、歴史学系が開講する世界史のクラスを受講しました。世界史一は新石器革命、文明の起こりから古代ローマ、あと日本やアメリカ大陸、アフリカまでも範囲に入っていました。

このクラスは歴史学系の学生は一年次の最初の学期に履修するクラスなので、大部分が歴史学系の学生で占められています。

隔週で討論クラスがあり、指定のリーディングを読んで参加することになっているのですが、同級生たちの優秀なことと言ったら。さすが世界で17位の台湾大学の歴史学系だけあるなぁという感じです。私は後半からダレてきて、リーディングも最後まで読まず討論クラスでは空気となっていましたw そもそも私、ギリシャもローマも興味なかった…古代文明と言っても初期にしか興味がなかった…。久しぶりにつらい必修を経験しました。期末レポートはインドのマヌ法典に関することを選んだので、次の学期以降にこの知識が生かせればせめてもの収穫かな…。

テストはオープンブックだったので、先輩から譲り受けた教科書を活用しました。それにしても、オープンブックといってもテスト中に教科書を隅々まで読む時間なんてないので、普段からちゃんと予習復習していないとダメですねw もうテストは受けたくない…と思ってしまうクズな四年生でした。単位が来たので良しです。これで必修は残り民族誌だけになりました。


東南亞考古與歷史

今学期はこのクラスと、人類学系が開講する東南亞考古學を履修していたので、毎週木曜日は東南アジア祭りでしたw ですが、前者は一般教養であるのに対し、後者は学科が開講するガチなクラスなので、一般教養のこっちは心を休めるためのクラスでした。教授は日本人で、英語で講義が行われます。もともと東南アジア好きなので、理解しやすくもあり、美術史の教授のレクチャーだけあって、考古学とは違う視点からの遺跡や仏像、陶磁器などの話はとても興味深かったです。前述の世界史は”歴史学=文字に残された資料から過去の出来事を復元する”ということもあり、今学期は違う学科の視点の違いなどを少し感じることができたかな、とも思いました。

東南亞考古學

こちらは人類学系の開講するガチな方の東南アジアの考古学のクラスでした。三年の前期に同じ教授の公共考古学を履修したのですが、このクラスも同じように毎週指定のリーディングのサマリーを提出、三回のプレゼン及び期末レポートがありました。だいたい選択科目はテストがない替わりにレポートが重いです。リーディングは考古学の期刊論文が多かったので、かなり専門的な英語の論文を読むことになります。それを毎週中国語でサマリーを書くので、外国人にはつらいクラスと言えるでしょう。私は毎週の提出に追いつけず、学期終了後もこのサマリーを消化しなければなりませんでしたw 

それにしても東南アジアの考古学は興味深かったです。古代からの地域内の交易網の発達や、中国・インドに挟まれるという地理的条件に見られるこの両国からの文化的な影響(特にインド)とか、今までの文明発達のセオリーとは異なる社会の発展など面白い話題が多かったです。あと、ホモ・フロレシエンシスとか。最近ニュースで東南アジアの古人類の拡散がかなり早い時期から行われていたという発見があったので、これからも東南アジア考古学は今までの人類の歴史を覆すような発見があるかもしれません。

それと期末レポートにタイ7世紀〜11世紀の王国Dvaravatiをテーマにしたことなどがきっかけで仏教芸術に興味が沸いて来ました。そんななか、次の学期ちょうど良いところに仏教芸術のクラスが開講されることがわかり、卒業の単位とは関係ないのですが履修することを決定しました。これで博物館に展示されている仏像などのおもしろがり方が分かるようになりたいです。もしまたインド、ラダック、東南アジアに行く機会があれば知識が生かせるかな。

こんな感じで四年の前期が終了しました。現在までの取得単位数は132になりました。卒業に必要な単位数は128なのですが、必修と選択科目、一般教養も卒業に必要な単位をまだ取り終えていません。(卒業に関係ない外国語などを取りすぎたため)

大学生活も残すところあと一学期になりました。現在”選課”(履修登録)の最中で、全て希望通りに行けば24単位履修する予定です。

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華語文能力測驗のレベルが入学基準を満たしていても、授業についていける保証がされたわけではない

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某知恵袋や筆者のaskにも似たような質問があるので、台湾大学正規留学に必要な中国語力について書こうと思います。

台湾の大学入学について

台湾大学を始め、台湾の国立・私立大学では外国人学生(國際學生)枠があり、基本的には指定の書類を集めて申請すれば入学することができます。学科によっては面接や筆記試験があったり、求められる中国語・英語のレベルも異なりますので、詳しくは各自で大学のサイトを参考にしてください。

台湾大学の場合は「國立臺灣大學 國際事務處」から情報を検索することができます。

インターネットなどで「台湾の大学は入学が簡単で、中国語と英語を身につけられる」と言った宣伝をどこかで見たことがある方は、その宣伝文句だけを鵜呑みにしないで自分で大学のサイトを見るようにしてください。

大学は中国語学ぶところではありませんし、知恵袋で「中国語はまだ話せないのですが入学できますか」というような質問もあったりして、そういうのを見るたびに何とも言えない気持ちになるので、今回は台湾大学正規留学に必要な中国語力について、自身の経験などを書いていこうと思います。



当ブログで台湾大学への入学申請を扱った記事はこちら
台湾大学への外国人学生の入学方法について(ただ現在はすべてオンラインで申請するようになっているので、実際の申請方法はこの記事とすこし異なりますので、参考程度にしてください)

國立臺灣大學 國際事務處」では毎年11月頃に翌年の外国人学生の募集要項が発表されます。

その中の「國際學位生」のメニューを見ると、入学に必要な情報は全て記載されています。

例えば外国人学生を募集している学科一覧、それぞれに必要な書類などは「年度系所申請規定及招生名額一覽表」から検索することができます。

今回は入学に必要な中国語力と、実際の授業についていけるかについて書いていきます。

申請基準の「進階級」ってどのくらいのレベルなのか

例えば人類学系の学部入学に必要な中国語力ですが、台湾の中国語試験 華語文能力測驗TOCFLの進階級となっています。

http://oiasystem.ntu.edu.tw/admission/foreign/requirement/dept.detail/id/33/degree/B/sn/199

進階級の詳細を引用しますと、
針對一般職場、學校、休閒等場合,常遇到的熟悉事物時, 在收到標準且清晰的信息後,能瞭解其重點。在目標語言 地區旅遊時,能應付大部分可能會出現的一般狀況。針對 熟悉及私人感興趣之主題能簡單地撰稿。能敘述經驗、事 件、夢想、希望及志向,對看法及計畫能簡短地解釋理由 及做出說明。(https://oiasystem.ntu.edu.tw/admission/files/system/cefr/cefr_ch.pdfより) 
この程度の能力を指すようです。

”よく知っている物事—例えば職場、学校、休暇などの場面ではっきりとした情報を与えられた場合に内容を理解できる。旅行などではおおよその状況において対応可能。興味があってよく知っているトピックについて書くことができる。経験したことや出来事、夢やしたいことについて説明できる。”

このようなレベルにあたります。日常の限られた場面であればそこそこコミュニケーションがとれるレベルという感じでしょうか。

もちろん学科によってはもっと高いレベルを要求されたり、低いレベルでも入学を受け付けている学科もあります。

なので台湾大学に入学するには華語文能力測驗TOCFLの進階級があれば一概に可能とも言い切れません。

というわけで、学科ごとに入学申請に必要な中国語レベルは異なるのですが、実際それで授業は問題ないのでしょうか?

ちなみに中国語力の証明は華語文能力測驗TOCFLじゃないといけないのか?他の試験で代用可能なのか?これについては直接「國立臺灣大學 國際事務處」に問い合わせてください。

ノンネイティブは最初はみんな苦労している

私の入学当初の中国語力ですが、日本にいるときにHSK5級合格、その後台湾大学の言語センターで一年間中国語を勉強しました。

そのときに旧版の華語文能力測驗(2011年に受験)で流利級に合格しました。ただ華語文能力測驗はその後内容がリニューアルされて、全部で6レベルに変更されています。なので現在のバージョンの試験では高階級くらいにあたると思います。

そのため入学申請時には基準を満たしていたのでここまでは問題ありませんでした。

でも問題は、大学は入学して終わりではなくて、講義を受けて単位を揃えて卒業することなんですよね。

実際の講義は「英文修課」のクラス以外は中国語で行われます。そして教科書は中国語(繁体字/簡体字)、英語です。

私の大学生活初めての講義は「普通心理學」だったのですが、教授は中国語を話しているのにスライドは英語だったうえ、そもそも心理学自体を初めて学ぶこともあり、非常に苦労しました。

いくら中国語力があっても、日常の会話と大学の講義では次元が全然違うことを思い知りました。

初めてのテストで「しゃべり言葉じゃなくて、書き言葉で書いてね」と評価される

最初の学期ではこんなこともありました。最初の学期の必修科目「人類学概論」のテストはいわゆる論述問題だったのですが、テスト返却時の教授からのコメントにこんな風に書かれました。
你的中文已經非常好了,但假如可以再修改一下,用文章書寫而非口語的形式來答題,會更好。
(訳:あなたの中国語はとても上手だけど、できたらしゃべり言葉じゃなくて、書き言葉で書くともっと良くなりますよ) 

意訳すると「お前の中国語は大学生にふさわしいレベルじゃない」ということをオブラートに包んで教えてくださっていますよね!!!

筆者の名誉の為にいっておくと、これ以外にもちゃんとテストの回答についてもコメントされてました。…が入学早々これはなかなかショックが大きいものでした。

中国語には話し言葉と書き言葉があり、両者の違いはなかなか大きいのです。

個人的に思うのは、語学センターでは中国語の「聞く、話す、読む、書く」スキルを総合的に習うのですが、「中国語の書き言葉(書寫)」は習わないんですよね。

(少なくとも一年程度の留学で、教科書「遠東三」あたりまでだと特別書面形式の中国語を習うことはない)

語学センターで正式なアカデミックライティングを習う授業がない上に、大学のライティングセンターも特にノンネイティブ向けのライティングクラスはここ数年開講していないので、一体どうやって外国人は中国語のアカデミックライティングスキルを身につければいいのか…という感じです。

また、レポートや論文の書き方について(形式、引用の仕方などのルール)は学科の必修科目「研究報告寫作」というクラスがありました。もしかしたら人類学系以外の学科でもこのような論文の書き方のクラスがあるかもしれません。

ですが形式以外の部分=中国語の書き言葉についてはこのクラスではカバーされていませんでした。

私がここで四年生まで勉強した経験から言わせていただくと、書き言葉を使えるようになるためには、とにかく中国語の学術論文を読みまくって、ネイティブが使っている中国語の書き言葉をパクるしかありません。

もし仲のいい台湾人の同級生がいれば、添削をお願いすると自分の書いた文章をどうやって書き言葉にレベルアップさせるかがわかるので良い方法だと思います。

講義では「聞く、話す、読む、書く」全てで高いレベルが要求される

大学では毎週リーディングがあったり、レポート提出があったり、時にはプレゼンもあります。

実際の講義がどんな感じなのかは、台湾大学はいくつかのクラスをインターネット上で公開している「台大開放式課程」というページがありますので、是非見てみることをお勧めします。

YouTubeでも一部の講義の動画を見ることができます。



台湾大学に入学を考えていらっしゃる方は是非チェックしてください。

まとめ


  • 入学基準のレベルは大学の授業についていけることを保証したものではない
  • ノンネイティブはみんな最初は苦労してるから落ち込まなくていい
  • 中国語の書き言葉はネイティブからパクろう
  • 授業についていけるか不安なら「台大看方式課程」を聞きまくろう


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台湾大学留学で申請可能な奨学金について

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(画像は 國立台灣大學國際事務處より)
コメントで奨学金についての質問があったので、今回は台湾大学への留学をする際に申請ができる奨学金について説明します。

多くの日本人の方は奨学金と聞くと

奨学金=返済しなければならない

という点を誤解していらっしゃるかもしれませんが、台湾では他の国と同様、奨学金といえば返済不要です。

成績優秀な学生、さらには家計が苦しい家庭出身の学生向けの奨学金などがあります。


もくじ
  • 台湾奨学金
  • 台湾大学の外国人学生向け助学金:在校生向け
  • 台湾大学の外国人学生向け助学金:新入生向け
  • 学部が提供するその他の奨学金


台湾奨学金

台湾の大学・中国語センターへの留学を考える学生にとって一番有名なのは、台湾の教育部が提供している「台湾奨学金」でしょう。

2016年の募集要項では、台湾の大学・大学院へ進学する学生向け18名、台湾の中国語センターへ通う学生向け12名の募集があります。

毎年2月から3月に、その年の9月に修学開始の学生向けの募集があります。

補助金学も高額で、大学の学部では毎月15000元、大学院では20000元の生活費補助の他、学費の補助(上限40000元)もあります。

台湾大学文学院の場合、一学期の学費が50000元強、理工学系の学部では58000元程度ですので、不足分は自費となります。

台湾大学の外国院学生の学費は以下のサイトを参照してください。

また、今学期(民國104年度下學期)から、この奨学金受賞者も台湾でのアルバイトが可能になりました。
なので、一層競争が厳しくなりそうな奨学金でもあります。

詳しい情報は2016年度台湾奨学金及び教育部華語文奨学金募集要項
こちらから閲覧可能です。

台北駐日経済文化代表処が申し込み先になっています。


台湾大学が外国人向けに提供している助学金

次に台湾大学が外国人学生向けに提供している 國立臺灣大學國際學位生助學金についてです。

この助学金は 在校生向け 新入生向けがあり、申し込み方法が若干異なります。

民國104年度は、私もこの在校生向けの助学金をもらっています。

関連記事:来年度、大学の助学金をいただけることになりました

これは奨学金ではなく、助学金と呼ばれる金銭的な補助制度です。
こちらも返済の義務はありません。

台湾大学が外国人向けに提供している助学金― 在校生向け

募集時期:2016年3月16日上午10時至2016年3月28日下午4時

毎年少し前後しますが、だいたいこの時期に募集があります。
3月に申し込んで、9月に始まる新学期から翌年の8月までの一年間の生活費補助と、二学期分の学費免除が受け取れます。オンラインでの申請です。

金額:毎月6000元/12ヶ月と学費免除
學雜費が免除になりますので、学期の始めには保険料(およそ5000元)のみ必要となります。

一部外国語の授業で視聴覚室等の設備を使う場合は別途600元ほど必要になります。

応募は前一年度のGPAが3.2以上という条件があります。一年生の場合は直近一学期の成績で可能。

また、助学金振込先として、台湾の郵便局の口座が必要です。

募集の際に必要な書類
  1. 歷年成績單或指導教授評估表(歴代の成績表か院生は教授の評価表)
  2. 履歷表(履歴書)
  3. 論文撰寫計畫 (僅研究生須提供)(院生は論文の執筆計画)
  4. 其他有利申請之資料(その他選考に有利になるものがあれば。教授の推薦状など)

申し込みページ:
國立臺灣大學國際學位生助學金

台湾大学が外国人向けに提供している助学金― 新入生向け

外国人学生で新入生向けの同様の補助もあります。
そちらは毎年3月上旬までの大学申請のフォームを記入する際に、この補助金に応募するか否かをチェックします。


基本的には在校生向けと同様なのですが、補助をもらえる期間が学部は4年、修士課程2年、博士課程4年なので、最初にこの補助金申請が通れば後の学生生活がぐっと助かります。

補助金額は在校生向けと同様学費免除と、毎月の生活費として6000元を受け取れます。

この補助金と他の奨学金を同時にもらうことはできませんが、アルバイトは工作許可證を申請ののち、週20時間まで可能です。

関連記事:台湾でアルバイト関連


その他の奨学金

上述の国の奨学金、大学の奨学金の他に、各学部が提供する奨学金もあります。

ときどき学科の事務所からメールで奨学金の募集要項が送られてきます。

ただ他の奨学金の場合、毎月決まった金額をもらえるものよりも、1回一万元なりを支給する…というタイプのものが多いように感じます。

ですので、これで在学中の資金を賄える期待はしない方がいいと思います。

以上が台湾大学留学の際に申請可能な奨学金についての説明でした。

ちなみに私は2012年度に台湾大学へ入学申請する際に、台湾奨学金に応募したのですが、残念ながら選考で落ちてしまいました。なのでこの奨学金についての質問にはお答えできません。

関連リンク:
國立臺灣大學 國際事務處 獎學金台北駐日経済文化代表処

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【大学院】台湾大学の圖書資訊學研究所に入学が決まりました

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ご無沙汰しております。現在台湾大学の人類学系四年生のamikawaです。

現在四年の後期なのですが、先日大学院への進学が決まりました!

修士課程は同じく国立台湾大学なのですが、学科を変えて圖書資訊學系に所属します。

日本語にすると図書館と情報科学学科という感じです。

修士課程では今までの専攻である考古学や文化遺産を背景に、情報科学の視点を取り入れた公共考古学のようなテーマで研究をするつもりです。





しかも幸運なことに、台湾大学が提供している奨学金も獲得できました。

これは修士課程の外国人学生の新入生対象のもので、年間25万元が最大2年間支給されます。学費はこの金額から自動的に引かれるので、自分で支払う必要がありません!学費を引いた残りは毎月均等に支給されるようです。

また、この奨学金は毎年最大8名しか獲得できないそうで、これを獲得できたことでこの大学生活の四年間の努力が認められたような気がして自信にもつながりました。

入学申請の方法やこの奨学金について、詳細は別記事でまとめたいと思います。



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台湾大学の大学院の入試、面接まとめ【LIS圖書資訊學系】

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2016年3月末に行われた台湾大学の図書資料学系LISの大学院(外国人学生)入試と面接について記録を残しておきます。

台湾大学に入学する際の申請方法は過去記事にまとめていますが、2016年版の申請方法はこの頃と大幅に異なり、全てオンラインで手続きをすることが可能になっています。台湾大学申請については、また別の記事で紹介する予定です。

台湾大学は外国人学生の入学申請に関しては、ほとんどの学科が書類審査のみで選考、一部の学科で面接が行われています。私が入学したLIS(Library and Information Science)はその中でも珍しく書類審査の他に筆記試験と面接がありました。

LISの筆記試験の試験内容について



私は学部が人類学系であるため、LIS(Library and Information Science)学科に入学するにあたり、筆記試験と面接があるということで、事前(1月頃)に学科の事務所に試験のおおよその内容について問い合わせをしてました。


1月に問い合わせて、すぐに回答をいただけました。

試験内容について学科に問い合わせた際の回答

こちらのアドバイスに従い、図書館で関連書籍を探したり、情報科学のクラスのceibaのページにアップロードされている過去の講義内容のスライドをダウンロードして準備をしていました。

回答にあるように、内容的には大学一年の必修科目に関するもので、特に私がこの学科出身ではないことにも配慮をしていただけるとのことでした。

筆記試験と面接の日程



3月も終わりに近づいた頃、学科の事務所より筆記試験と面接についての案内メールが届きました。

学科の事務所から届いたお知らせ

一週間前の18日にこのお知らせが届き、試験は3月25日(金)に行われました。

この時点で台湾在住でない場合、急いで航空券を手配するか、スカイプなどでも試験と面接は対応可能のようです。なので今後この学科に申請を考えている方は、早めに学科の事務所と連絡を取っておくことを強くお勧めします。


筆記試験と面接についての詳細

18日に試験日程が知らされ、それに参加するかをメールで返信しました。

その後当日のスケジュールが送られてきました。

当日はまず筆記試験(10時〜11時)を行い、午後2時15分ごろからスタート。面接時間は10分間です。


筆記試験の内容

筆記試験は申論題(論述問題)で、二題出題されました。試験時間は60分間です。

第一問は
図書館と檔案館(アーカイブセンター)、博物館の機能と役割の違いについて論じなさい

第二問は
ネット上での情報検索の発達した現代社会における図書館の価値と地位について述べよ

という感じでした。

ちなみにこの試験に参加したのは、私ひとりだけでした(笑)。他に応募者がいないなんて、またマイナー学科を選んでしまった…。

修士課程の申請者は私一人でしたが、学部の方もマレーシア在住の日本人の方ひとりだけでした。もしかしたらスカイプなどで参加していた方もいたのかもしれませんが、とりあえずLISは外国人申請者が溢れている学科ではなさそうな感じです(笑)

このように他に参加者がいなかったこともあってか、試験問題はかなり私が答えやすい問題にしてくれたというイメージが強いです。本当にあらかじめ事務所と連絡をとっていて良かったです。

面接の内容


面接は学科の主任のほか、二名の教授の計三名とで行われました。

内容は

  • 自己紹介
  • 志望動機
  • 母国での図書館の経験談
  • 旅行が趣味だという話から;外国の図書館に入ったことはあるか
  • 研究の方向に関して;考古学と情報科学をどのように関連させるか
  • 好きな本
  • LISのクラスを履修したことがあるか
  • バイトでSNSの管理をしていたことから;アルバイトの仕事内容について詳しく
  • デジタル博物館について知っていること
  • 質問があれば


こんな感じのことを聞かれました。教授のみなさんはとてもフレンドリーだったので、なごやかに終了しました。

振り返ってみると、志望動機や研究の方向を聞かれた程度で、学術的な質問はあまり深くはされていませんね。

教授から聞かれる内容も、あらかじめ提出していた留学計画書からのものが多かったです。そのためいきなり突拍子もないことを聞かれることはありませんでした。研究計画をしっかりたてていれば対応可能だと思います。

私の他に面接を受けた、学部の申請者の方いわく、学部の面接は教授五人との面接だったそうです。基本的には自己紹介、志望動機、中国語のレベル、図書館の経験談など、同じような質問をされたそうです。



最後に

今回は2016年度にLISに入学申請をした際の筆記試験と面接の内容をご紹介しました。

繰り返しになりますが、この学科へ入学を考えている場合、筆記試験と面接があるので早めに学科の事務所と連絡を取っておくことを強くお勧めします。

学科が私の教育背景と興味の範疇を考慮してくださったおかげで、筆記試験の内容もアレンジしてもらえました(ように感じています。過去問は公開されていないので何とも言えませんが)。

あとはこの学科の申請に必要なのは、主に中国語と英語の能力証明、そして留学計画書です。留学計画書をしっかり準備していれば、面接で聞かれる質問にも問題なく答えることができると思います。

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【ask.fm回答】台湾大学の外国人学生に関する質問の回答

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学期が無事に終了したので、ようやくaskの回答をする時間ができました。お待たせして申し訳ありませんでした。

今回は台湾大学へ入学を考えている外国人学生の「入学倍率」、「副専攻」、「外国人学生に求められているもの」、「大学と同時に語学学校に通うことは可能か」という四点の質問に答えていきます。




質問はこちら


初めて質問させて頂きます。自分は台湾の大学に本科で進学を考えている高2です。台湾留学の事を知ってから、ブログのほうなども参考にさせてもらい色々調べています。そこで質問なのですが、

  •  1:外国人枠で入学しようとした際、過去にどれくらいの応募者があったか、つまり倍率などはやはり知る方法はないのでしょうか??(過去の質問をみて申請者しかわからないと書かれていたと思います)パンフレットやどこかの説明会などで情報を入手することはできませんか?? レベルの高い大学に入りよい環境で一生懸命勉強したいんですが、どれくらいの倍率なのか?本当に基準を満たせば入れるのかが心配で、進路を決めかねています。
➡ 応募者の数、倍率についてはインターネットから情報を入手することは困難だと思います。現在の入学申請方法は、台湾大学の國際事務處から一律オンラインでの申請なのですが、応募者はまずそこでメールアドレスを登録してアカウントを作り、専用ページに必要書類をアップロードする形式で、合格結果もそのログイン後の専用ページで発表されるので、他の申請者の情報などを見ることができません。

説明会などで教えてくれるかはわからないのですが、毎年大学の國際事務處も外国人学生向けの説明会を行っていますので、もし参加されるようであれば試しに尋ねてみるといいかも知れません…。

実際に合格できるかは、その学部の募集人数と実際の応募人数、そして入学の基準を満たしているか、学習計画は適切か…など色々な面での審査があると思います。人気学科になると、それだけ競争率も高いのではないかと思います。中国語能力証明、英語能力証明などは基準を満たしている上で、学習計画にその学科でなければならない理由などを書いていきましょう。学習計画の書き方などはネット上でたくさんサンプルが見つかりますので検索してみてください。

また、余談になりますが、最近お世話になっている教授に、外国人の入学について興味深いお話しを伺うことができました。その教授は今年ちょうど文学院の外国人学生の奨学金受賞者を決める委員会の一員だったそうです。毎年たくさんの外国人が台湾大学の各学科に申請するのですが、多くの学生は國際事務處が提示している各学科の申請に必要な書類以外に、自分に有利になるあらゆる書類を補足して、全ての書類を合わせると50ページにもなる応募者がいるそうです。なので学科が求めていなくても、「自伝」、「学習計画」、「過去の表彰などの成果」、「過去に発表した研究論文」などがあれば補足していくといいかもしれません。ただ教授いわく、「たくさん応募者がいるなかで、一人当たりにこんなに多くの資料があると、結局全部にしっかり目を通すのは難しい」ということでした。その教授が特に重視するのは「学習計画」だそうですので、ここに力を入れるといいかもしれません。

最後に、現在のシステムでは1人あたりに五つの学科まで申請が可能なので、第一志望の他にもいくつか保険として申請されるのも方法だと思います。この方法で、第一志望がダメでも、合格した他の学科に入学し、それから学科を変える外国人学生も過去に見てきました。
  •  2:大学の専攻以外でとれる講座や副専攻などはどこで確認できますか??ntuのホームページなどをさがしてはいるのですが、いまいちみつけられません。
➡ 國立台灣大學轉系、輔系、雙主修專區 http://reg227.aca.ntu.edu.tw/TMD/stuquery/
ここから転学科、副専攻、ダブルメジャーについて検索できます。副専攻は元の学科の単位以外に、副専攻の学科の必修科目のみを履修するコースです。ダブルメジャーは元の学科の単位以外に、もう一つの学科の必修と選択科目を履修するコースです。國文(国語)、通識(一般教養)、體育(体育)の単位は共通になるので、2倍履修する必要はありません。

これらの他に、台湾大学には「學分學程」というコースを追加で取ることができます。
台灣大學 學分學程 https://ifsel3.aca.ntu.edu.tw/cou_stu/index.php
複数の学科の提供の元、それぞれ様々なコースが開講しており、学部二年生以上から申請できます。開講されているクラスは一般の学生も履修する学科の選択科目や通識科目となっているので、普通に履修することも可能なのですが、同じクラスを履修しても學程の学生として登録されていると、その単位は學程の単位として計算されます。コース内の単位を規定の数だけ取ると(だいたい20単位程度)各コースの修了証みたいなものがもらえるようです。例えば「中國大陸研究學分學程 Mainland China Studies Program」「領導學分學程 NTU Leadership Development Program」「雲端計算趨勢學分學程
 Cloud Computing Program」など多岐にわたります。申請期間は學程により異なりますので調べてみてください。

  •  3:とても抽象的な質問になってしまいますが、国内(日本)の大学ではなく、外国人枠で台湾の大学にいく。この外国人枠ではいるということはどういう意味、求められる使命があると思いますか??台湾学生が必死で入るところに書類審査で入ることとはどういうことか?どういう力が必要とか外国人学生の役割など感じるものを教えて下さい。大学は私達外国人学生になにを求めているのでしょうか??
➡ 私もあまり思いつかないまま卒業を迎えるのですが、まず一つに大学の国際的なランキングに貢献する部分があります。
QS World University Rankingsの評価方法 のひとつに「International Student ratio 外国人学生の割合」という項目があります。全体の評価に占める割合は5%と低いのですが、この部分では台湾大学は総学生数31359名のうち、外国人は2737名とわずか11%程度です。

二つ目は台湾の少子化が関係していると思います。台湾は少子化が進んでいる社会で、年々学生も少なくなる予想があります。

少子化來襲 8年後大學減招13萬人  http://www.cw.com.tw/article/article.action?id=5063889少子化衝擊高教招生!台大等6校 東南亞聯合招生 http://www.chinatimes.com/newspapers/20160320000255-260102
これらの記事では、少子化により将来的に各大学の学生数が大幅に減少すること、それを受けて台湾大学では東南アジアの学生向けに特別な推薦枠を300名分用意したと報道されています。傾向としては、名門校以外にも積極的に外国人を採用して、学生を確保するのが狙いなのかなと思います。台湾への大学進学のための某予備校でも、台湾各地の大学へ日本人の学生を斡旋しているような印象がありますね。

三点目は現地の学生に多様な視点を与えることだと思います。

誰是台大生?--性別、省籍與城鄉差異 という論文の16ページ目(pp. 128)に台湾大学に入学した学生の出身校の割合が記載されているのですが、上位を占めるのは台北の名門進学校「北一女中」、「建國中學」、「師大附中」、「中山女中」で台湾大学全体の42%がこれらの高校出身だという結果が出ています。この論文には他に両親の学歴や、本省人・外省人の割合などのデータが記載されています。要は台湾大学は学生の多様性が少ないと言うことができます。そんな中で、原住民族の学生には入学試験で優遇される制度があったり、外国人学生には別のルートでの入学方法が用意されています。

以上の三点が「大学が外国人学生に求めること」なのかなぁと思います。
  •  4:自分はこれから中国語を勉強していこうとはおもいますが、やはりネイティブのレベルについていくのは大変だとおもいます。入学までにはある程度の力はつけていくつもりですし、中国語で学ぼうという意志もしっかりありますが、中国語自体もしっかりみつけたいです。欲張りなようですが、大学の授業を、うけながら、大学附属の語学センターなどで中国語のブラッシュアップをすることは可能でしょうか?? たくさん質問してすいません。周りに相談や質問ができる人があまりおらず、とてもブロックや質問に助けられています。拙い文書でわかりにくいところもあるとはおもいますが回答お願いします。
➡ 入学の際に外国人学生の中国語能力試験が行われます。この結果如何で、一年時に大学の必修科目である「國文」を履修できるか、一年間中国語の補習を受けて2年時に國文を受けるかが分かれます。この中国語の補習は言語センターの先生が担当しているものなので、大学入学後に同時に言語センターへ通わなくても、同じような中国語のレッスンを受けることができますよ。教科書も言語センターと同じものを使います。ただ、言語センターは一クラスの学生数が六名程度なのと比べて、大学の中国語補習クラスはもっと人数が多いです。レベル別にクラス分けされるのですが、多いクラスで20名程度になると思います。


回答が遅くなったので、質問者様が見ていてくださるか心配なのですが、このブログを読んでいる他の読者の方の参考にもなれば幸いです。

これ以外にも何か質問がありましたら、コメント欄かask.fm、Twitterなどで気軽に質問してください。九月までは夏休みなので回答も早めにできると思います。


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